臨床検査技師がCRA(臨床開発モニター)へ転職する際の注意点とは?

臨床検査技師がCRAへ転職する際の注意点

臨床検査技師がCRA(臨床開発モニター)に転職する際の注意点を、4つのステップに分けて詳しく解説します。

臨床検査技師は看護師や薬剤師に比べて、CRA(臨床開発モニター)への転職が難しいと言われています。それはなぜでしょうか?また、どのようにすればCRA(臨床開発モニター)の選考に通過しやすくなるのでしょうか。

この記事では、転職の難易度、まずCRCへ転職する、応募書類の作成方法、面接の対策など、臨床検査技師がCRA(臨床開発モニター)に転職するために必要な情報をお伝えします。臨床検査技師の方々は、この記事を参考にして、CRA(臨床開発モニター)への転職活動を成功させましょう。

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難易度CRAの転職難易度について

まずは応募資格や適性の有無をきちんとチェックしましょう。

臨床検査技師がCRA(臨床開発モニター)へ転職できる確率は、看護師や薬剤師よりも低い。

CRA(臨床開発モニター)へ転職しやすい資格ランキング

1位
CRC・治験コーディネーター(理系大卒・院卒/新卒入社)
2位
製薬会社MR(薬剤師)
3位
製薬会社MR(理系大卒・院卒)
4位
薬剤師(病院)
5位
薬剤師(調剤)、がん領域の看護師(大卒・院卒)、
6位
CRC・治験コーディネーター(理系大卒・院卒/中途入社)、CSOMR(理系大卒・院卒)
7位
保健師(病院)、がん領域以外の看護師(大卒・院卒)、臨床検査技師(院卒)※1 ※2、獣医師
8位
保健師(企業)、製薬会社MR(文系大卒)
9位
臨床検査技師(大卒)※1 ※2、保健師(行政)、CSOMR(文系大卒)
10位
CRC・治験コーディネーター(専門・短大卒)、臨床工学技士(大卒)、医療機器営業(理系大卒・院卒)
11位
看護師(短大・専門卒)
12位
臨床検査技師(短大・専門卒)※1 ※2、臨床工学技士(短大・専門卒)、管理栄養士

※1 臨床検査技師の施設別の転職のしやすさは有利なほうから 大学病院>その他の基幹病院>>>クリニック=健診センター=検査センターなど
※2 臨床検査技師の部門別の転職しやすさは有利なほうから 病理=生理機能>>検体

臨床検査技師からCRAへの転職は難しい

まず最初に、臨床検査技師からCRA(臨床開発モニター)への転職は容易ではないことを理解しておく必要があります。

臨床検査技師からCRA(臨床開発モニター)へ転職できる確率は看護師や薬剤師より低く、あなたがこれまでに経験した、あるいはこれから経験するであろうどの転職よりも困難な道のりとなる可能性があります。

以下では、臨床検査技師からCRAへの転職が容易ではない理由について、「学歴」「経験」「適性」の3つの観点から説明します。

臨床検査技師がCRAへ転職することが難しい理由

学歴大卒以上の学歴が必要な求人が多い

CRA(臨床開発モニター)の求人の約4分の3は、応募するためには大卒以上の学歴が必要となっています。そのため、短大卒や専門学校卒の臨床検査技師は、そもそもCRA(臨床開発モニター)に応募することが難しい場合が多いです。

CRAの学歴

※180名のCRAばんくのクチコミ・アンケート調査データをもとに作成(調査期間:2016年4月~2024年4月、有効回答数:N=300)。(新卒採用を含む)

また、臨床検査技師からCRA(臨床開発モニター)に転職できた方のうち、半数近くの方の学歴は大学院卒となっています。従って、臨床検査技師からCRA(臨床開発モニター)に転職する際には、大学院卒の学歴があると有利だと言えるでしょう。

病院大規模な病院で2~3年以上の臨床経験があることが望ましい

大きな病院

CRA(臨床開発モニター)には、病院の組織や仕組みを理解していることが求められるため、検査センターで働いている臨床検査技師はCRA(臨床開発モニター)へ転職することが難しい場合が多いです。また、クリニックで働いている臨床検査技師もCRA(臨床開発モニター)の選考では不利となります。

臨床検査技師がCRA(臨床開発モニター)へ転職するためには、大学病院などの大規模な病院で臨床経験を積んでいることが望ましいと言えます。

臨床検査技師出身CRAの転職アドバイス1
臨床検査技師の就職において、大規模な病院で正職員として働くことは狭き門です。そのため、大規模な病院で正職員として働いている臨床検査技師の中で、CRA(臨床開発モニター)への転職を希望する方は多くありません。

コミュニケーション力非常に高いコミュニケーション力が求められる

高いコミュニケーション力

CRA(臨床開発モニター)は臨床開発が適切に実施されるように、医師やCRC(治験コーディネーター)にこちらの意向を伝え、協力を得る必要があります。

そのため、「相手を不快にさせないビジネスマナー」「要点を簡潔にまとめる論理力」「情報を分かりやすく伝えるためのプレゼンテーション能力」「反対意見に屈せずに意見を主張できる精神力」などの非常に高いコミュニケーション力が必要となります。

しかしながら、コミュニケーション力やストレス耐性に自信がない方が臨床検査技師の進路を選択する傾向がある上に、看護師などと比べて高いコミュニケーション力を求められる機会が少ないため、臨床検査技師が高いコミュニケーション能力を身につけることは難しい場合が多いです。

臨床検査技師出身CRAの転職アドバイス2
臨床検査技師は人と関わることよりも、検査や分析のような細かい作業を好む方が多いです。

また、臨床検査技師の業務では、高度なコミュニケーション力を求められる機会が少ない
ため、結果としてコミュニケーション能力がMRや薬剤師、看護師などの他の応募者より劣ることが多くなります。

治験コーディネーター(CRC)CRCの経験を積んだ後でCRAへ転職する

いきなりCRAへ転職できない時はCRCを目指しましょう。

CRC(治験コーディネーター)としての経験を積んだ後で、CRA(臨床開発モニター)へ転職することも一つの選択肢

CRCへ転職した後にCRAへ転職する

学歴や経験、コミュニケーション力に自信がない臨床検査技師の方は、CRC(治験コーディネーター)としての経験を積んだ後で、CRA(臨床開発モニター)への転職を目指すことも検討してみましょう。

以下では、CRC(治験コーディネーター)としての経験があると、なぜCRA(臨床開発モニター)へ転職する際に有利になるのかについて説明します。

CHECKCRAへ転職しやすくなる理由

  • 専門・短大卒でも応募できる求人が増える

学歴不問

CRC(治験コーディネーター)としての経験があれば、専門・短大卒の臨床検査技師の方であっても、CRA(臨床開発モニター)として応募できる求人が増える可能性があります。

 CRAへ転職しやすい資格ランキングより

10位
CRC・治験コーディネーター(専門・短大卒)
12位
臨床検査技師(短大・専門卒)

  • コミュニケーション力が身につく

コミュニケーション力

CRC(治験コーディネーター)として働くことで、臨床検査技師の弱点の一つであるコミュニケーション力を高めることができます。なぜなら、CRC(治験コーディネーター)は治験がスムーズに進行するように、様々な治験関係者と調整する仕事だからです。

その結果、調整力・コーディネーション力といった高度なコミュニケーション力や、異なる意見に屈せずに複数の関係者を粘り強くまとめていくストレス耐性を身につけることができます。

  • 治験の知識が身につく

治験の知識

CRC(治験コーディネーター)の仕事を通じて、GCPなどの治験の専門知識を身につけることができます。また、CRC(治験コーディネーター)とCRA(臨床開発モニター)の仕事内容には多くの共通点があるため、CRC(治験コーディネーター)として得た知識や経験は、CRA(臨床開発モニター)へ転職する際のアピールポイントとなります。

 CRAへ転職しやすい資格ランキングより

6位
CRC・治験コーディネーター(理系大卒・院卒/中途入社)
9位
臨床検査技師(大卒)

  • CRCへの転職は、CRAへの転職よりも容易な場合が多い

転職しやすい

CRA(臨床開発モニター)の応募者の多くはMRや薬剤師ですが、CRC(治験コーディネーター)の応募者の多くは看護師や臨床検査技師です。

そのため、CRA(臨床開発モニター)への転職よりも、CRC(治験コーディネーター)への転職の方が内定をもらいやすいことが多いです。

 CRAへ転職しやすい資格ランキングより

10位
臨床検査技師(大卒)

 CRCへ転職しやすい資格ランキングより

4位
臨床検査技師(病院・クリニック・健診センター)

合格率の比較

※200名のCRCばんく・CRAばんくのクチコミ・アンケート調査データをもとに作成(調査期間:2015年4月~2024年4月、有効回答数:N=200)。

臨床検査技師出身の現役CRAの転職アドバイス3
年齢制限には注意が必要です。未経験からCRAに転職する場合、応募可能な年齢が30歳前後までとなっている求人が多いです。そのため、CRCとして経験を積んでも、CRAに応募する際に年齢が30歳を超えていると、内定をもらうことが難しくなる可能性があります。
臨床検査技師出身の現役CRAの転職アドバイス5
CRCとしての経験がなくてもCRAに転職できる臨床検査技師は、CRAになるためにわざわざCRCの経験を積む必要はありません。

なぜなら、年齢が高くなるだけでなく、転職回数も増えてしまうからです。そのままではCRAになることが難しいと思われる臨床検査技師のみ、CRCに転職した後でCRAに転職することを検討しましょう。

応募書類応募書類の作成について

MRや薬剤師に劣らない応募書類なんて作れるかしら?

MRや薬剤師と同等の応募書類を作成する必要がある。

応募書類の作成

CRA(臨床開発モニター)への転職では病院への応募とは異なり、MRや薬剤師と同等の応募書類を作成する必要があります。

その理由は、他の応募者の中には、学生時代に就職活動の特訓を受けたMRや、書類の作成に慣れている薬剤師が多いからです。
そのため、病院への応募と同じような簡単な履歴書と職務経歴書だけでは、書類選考で不通過になる可能性が高くなります。

以下では、臨床検査技師が応募書類を作成する際に特に注意すべき2つのポイント「志望動機」「CRAとして生かせるスキル」についてまとめました。応募書類を作成する際に参考にしてください。

志望動機 CRAとして生かせるスキル

志望動機志望動機は時間をかけて丁寧に作成する

志望動機は時間をかけて作成する

MRや薬剤師は、志望動機を時間をかけて丁寧に作成する傾向があります。

その理由は、多くのMRは学生時代の就職活動で志望動機の書き方を学び、複数の企業への志望動機を作成した経験を持っているため、志望動機の作成に慣れているからです。また、薬剤師は薬の開発に高い関心を持つ方が多く、その熱意が反映された志望動機を作成する方が多いです。

一方で、臨床検査技師はきちんとした就職活動を経験したことがない方が多く、薬剤によって疾患を治療することに直接的に関わらないため、志望動機の作成に苦労される方が多いです。

以下では、臨床検査技師がCRA(臨床開発モニター)を志望する理由をサンプルとして掲載していますので、志望動機を作成する際の参考資料としてご利用ください。

志望動機サンプル1 志望動機サンプル2

臨床検査技師の志望動機サンプル(1)
 私は臨床開発のモニタリングを通して、基礎研究と臨床現場の橋渡しをしたいと考えています。
 大学院生時代に所属していた研究室では、分子標的薬の研究が行われていました。薬となりうる化合物を見つけるまでに多くの費用と時間がかかることを知り、その努力が患者様の治療につながることは素晴らしいことだと感じました。しかし、病院での勤務経験から、未承認や適応外、海外だけで治験中など理由から、新薬を使用できずに苦しむ多くの患者様を目の前で見てきました。
 これらの経験から、創薬研究の成果は、治療に用いられる薬として患者々に届けられて初めて本当の価値が得られるものだと感じました。
 今後は、大学院と検査業務で培ったデータの収集・分析能力を活かし...ログインor無料の転職相談に申込みをして閲覧する
臨床検査技師の志望動機サンプル(2)
 患者様により良いQOLを提供できる仕事に就きたいという思いから、CRAに応募させていただきました。
 私はがん領域の緩和ケアなどで働き、患者様の苦痛を軽減する取り組みに触れたことで、治療の選択肢を増やすことができる臨床開発業界に興味を持ちました。薬に対しては、普段の検査業務でも関心が高く、乳がんの検査部で行う体外診断薬によって判定されるホルモン治療の薬であるタモキシフェンや、大学時代に睡眠時無呼吸症候群の検査アルバイトをしていたときに知ったオピオイド拮抗薬であるナロキソンなどに興味を持っていました。しかし、現在認可されている薬でもまだ解決できていない問題が多くあることを知り、私は臨床開発の段階にある有望な物質に携わり、より有効な効果を発揮する薬が認可されるように貢献したいと考え、CRAを目指すことにしました。
 臨床検査技師としての臨床経験は、治験の品質管理やモニタリングに活かせると考えています。他職種との連携で培ったコミュニケーション力は、医師やCRCなどの多様な関係者と円滑にやりとりするために不可欠なスキルだと考えます。検査値の解釈や文書作成の能力は、臨床試験のデータを分析し、報告書やプロトコルなどの文書を作成する際に役立てることができます。新薬開発への強い関心は、常に最新の医学や薬学の知識を学び、臨床試験の目的や意義を理解し、モチベーションを高く保つために必要な要素だと思います。
 今後は、患者様に医薬品を早く届けたいという思いを胸に、CRAとして活躍できるように努力していきます。どうぞよろしくお願いいたします。
詳しくはこちら
志望動機の書き方

CHECK採用担当者から「CRAを選んだ本当の理由は別にある」と思われないために必要なこと

臨床検査技師の場合、新薬の開発に携わりたいなら、CRA(臨床開発モニター)ではなくCRC(治験コーディネーター)を目指すのが自然です。なぜなら、CRC(治験コーディネーター)の方が、臨床検査技師として病院で患者様と接してきた経験を活かせるからです。

そのため、あなたのCRA(臨床開発モニター)になりたい理由が、CRC(治験コーディネーター)になりたい理由としても使えるなら、その理由は不自然である可能性が高いと言えます。

つまり、CRAを選んだ本当の理由は、在宅勤務を利用したい、全国を飛び回りたい、高い年収をもらいたい、病院から離れたい、英語を使用したい、などであると採用担当者から思われても仕方がないということです。
ただし、そのような理由からCRA(臨床開発モニター)に興味を持ったとしても、その後でCRA(臨床開発モニター)について色々調べ、CRC(治験コーディネーター)ではなくCRA(臨床開発モニター)になりたい理由をしっかりと説明できるようになれば問題ありません。

そして、CRC(治験コーディネーター)ではなくCRA(臨床開発モニター)になりたい理由を説明できるということは、CRAの業務について色々と調べて深く理解し、正しい業務のイメージを持っていることになります。それは、臨床検査技師がCRA(臨床開発モニター)へ転職するために、十分な準備ができている状態だと言えます。

詳しくはこちら

自己PRCRAとして生かせるスキルを積極的にアピールしよう

>CRAとして生かせるスキル

CRA(臨床開発モニター)の書類選考や面接において、臨床検査技師は他の応募者に比べて、アピールできる知識や経験が少ないことが多いです。

なぜなら、MRの方がコミュニケーション力が高く、薬剤師の方が薬剤の知識が豊富にあり、看護師の方が接遇スキルや疾患への対応の経験が豊富であるためです。臨床検査技師が得意とする検査値の判断力は、CRA(臨床開発モニター)の業務では必要とされる場面は限られています。

したがって、臨床検査技師がコミュニケーション力や接遇スキル、薬剤や疾患の知識をどれだけアピールしても、採用担当者の目には「他の応募者に比べて劣っている」と映ってしまうことが多いです。そのため、臨床検査技師はこれまでに身につけた経験と知識を総動員して、選考を突破する必要があります。

これまでに身につけた経験と知識をアピールするために役立つのが、「CRAとして生かせるスキル」という項目です。臨床検査技師は過去の経験を積極的にアピールすることによって、CRA(臨床開発モニター)の選考を突破することを目指しましょう。

CHECK臨床検査技師がアピールできる経験や知識

  • 医師とのコミュニケーションスキル

医師とのコミュニケーションスキル

CRA(臨床開発モニター)は治験を適切に行うために、治験担当医師と多くの打ち合わせを行います。臨床検査技師は医師とのやりとりに慣れているため、医師の立場や考え方を尊重しながら信頼関係を築くことができ、治験担当医師との打ち合わせを円滑に進めることができます。

  • 医療従事者とのコミュニケーションスキル

医療従事者とのコミュニケーションスキル

CRA(臨床開発モニター)は医師だけでなく、看護師、薬剤師、放射線技師、事務員など、幅広い医療従事者と関わる必要があります。

病院で勤務する臨床検査技師は、様々な医療従事者とコミュニケーションをする機会があります。そのため、異なる専門性を持つ医療従事者と適切に接することができ、CRA(臨床開発モニター)の業務を円滑に進めることができます。

  • 患者様の気持ちの理解

患者様の気持ちの理解

CRA(臨床開発モニター)は原則として患者様と直接接することはありません。そのため、患者様の気持ちや新薬が必要とされている状況を具体的に想像することが難しい場合があります。その結果、CRA(臨床開発モニター)の仕事の意義を見失い、何のために仕事をしているのかが分からなくなることもあります。

しかし、臨床検査技師は患者様と直接接した経験があるため、患者様の気持ちや考えを理解しています。そのため、CRA(臨床開発モニター)になった後も、患者様の気持ちや新薬が必要とされている状況を具体的にイメージしやすく、高いモチベーションを保ちながら仕事を続けることができます。

  • 病院の組織の理解

病院の組織の理解

CRA(臨床開発モニター)の業務では、被験者を計画通りに確保し、治験をスケジュール通りに進めることが重要です。しかし、被験者数が予定に達しなかったり、治験がスケジュール通りに進まなかった場合には、どの病院関係者に依頼すれば状況を打開できるかを見極める能力が求められます。

対応を依頼すべき相手は状況によって異なります。たとえば、治験担当医の先輩である教授、同じ系列のクリニックの医師、看護部の師長、事務局長など、多岐にわたります。病院組織は非常に複雑かつ大規模で、慣例も独特であることが多いです。

病院で勤務した経験がある臨床検査技師は、病院の役割や機能、部署や役職の関係などを理解しており、過去の経験から状況を打開するための方法やアイデアを思いつきやすい傾向にあります。

  • 正確で迅速な検査値の判断能力

正確で迅速な検査値の判断能力

CRA(臨床開発モニター)は治験を適切に進行させるために、治験データに異常値や不整合がないかを確認する必要があります。臨床検査技師は検査値の判断能力に優れているため、治験データが適切であるかを迅速に確認することができます。

  • カルテの読解力

カルテの読解力

CRA(臨床開発モニター)は治験に参加する被験者の適格性を確認したり、原資料と治験データの整合性を確認するためにカルテを閲覧します。臨床検査技師はカルテに記載された医療用語や略語を理解できるため、CRA(臨床開発モニター)の業務を円滑に進めることができます。

  • 効率的な業務遂行能力

効率的な業務遂行能力

CRA(臨床開発モニター)はモニタリングを正確かつ迅速に行うことが求められます。臨床検査技師は、検査のスピードや精度を高めるために、業務の改善や工夫を行っている方が多いです。そのような経験は、CRA(臨床開発モニター)の業務にも生かすことができます。

  • 継続的な学習意欲

知識習得力

CRA(臨床開発モニター)の仕事は、ICHによる規制変更、計画書や手順書の改訂、新たな副作用情報の把握など、常に新しい知識や情報を得る必要があります。臨床検査技師は検査方法や最新の医療動向について学び続ける習慣を身につけており、CRA(臨床開発モニター)へ転職したとしても、その継続して学ぶ習慣は必要とされます。

  • 誠実な行動

倫理観

検査結果の正確性と信頼性を保証するためには、臨床検査技師は誠実に業務を行う必要があります。CRA(臨床開発モニター)として臨床開発を進める際にも、GCPなどの法令を遵守する姿勢は非常に大切です。そのため、臨床検査技師として身につけた倫理観や法令遵守の意識は、CRA(臨床開発モニター)の仕事においても大いに役立ちます。

臨床検査技師出身の現役CRAの転職アドバイス4
臨床検査技師も、CRA(臨床開発モニター)として生かせるスキルはたくさんあるんですね。なんだか自信が湧いてきました。

面接面接の対策

面接を苦手に感じている検査技師が多くいらっしゃいます。

CRA(臨床開発モニター)の仕事内容をノートや資料を見ずに、3分間程度で説明できるようにしておく。その上で、CRA(臨床開発モニター)の面接に備える。

経験やスキルに不安がある臨床検査技師にとって、CRA(臨床開発モニター)の転職活動における最大の難関は面接です。経験やスキルに不安がある臨床検査技師が内定を勝ち取るためには、どのような面接の対策をすればよいか説明します。

面接ではやる気をアピールする 「よく勉強しているね」と評価される方法 コミュニケーションの基本を見直す CRAに求められるコミュニケーション力を理解する

やる気面接では「やる気」をアピールする

面接

CRA(臨床開発モニター)の面接で評価される要素は、簡単に言えばコミュニケーション力とやる気の両方が半分ずつだと言えます。

残念ながら、コミュニケーション力はすぐに身につくものではありません。したがって、CRA(臨床開発モニター)の面接の準備をする際に、コミュニケーション力を向上させるために十分な時間をかけることは、あまり効果的ではありません。

しかし、やる気をアピールできるようになるためには、それほど時間がかかりません。面接官に「この応募者はCRA(臨床開発モニター)の仕事内容について、他の人よりもしっかりと勉強してきた」という印象を与えることができれば、確実にやる気が高いと評価されます。

声を大きくして「頑張ります!」と述べても、元気があるという評価は得られますが、やる気が高いという評価は得られません。面接で高いやる気をアピールするためには、CRA(臨床開発モニター)の仕事内容について、他の人よりも詳しく知っておくことが必要です。

勉強「CRAの仕事内容についてよく勉強している」と評価される方法

頑張って勉強する

CRA(臨床開発モニター)の仕事内容について、面接官に「よく勉強しているね」と評価されるためには、どのような対策をすればよいでしょうか?

学生時代を振り返ってみてください。テストの成績を向上させるために、どのような努力をしましたか?そうです、暗記です。CRA(臨床開発モニター)の仕事内容について「よく勉強しているね」と評価されるためには、CRA(臨床開発モニター)の仕事内容を細部まで暗記することが必要です。

具体的な目安としては、CRA(臨床開発モニター)の仕事内容をノートや資料を見ずに、3分程度で説明できるようになることを目指しましょう。さらに、《CRAばんく》の臨床開発用語集ページの星4以上の用語についても、説明できるようになれば万全です。

もし、CRA(臨床開発モニター)の仕事内容を1分未満でしか説明できなかったり、《CRAばんく》の治験用語集ページの星4以上の用語について曖昧な説明しかできない場合は、面接官から「他の応募者よりもやる気が高い」と評価されることは難しいかもしれません。

詳しくはこちら
臨床検査技師出身CRAの転職アドバイス5
コミュニケーション力とは異なり、このやる気は応募者全員が準備できます。経験やスキルに不安がある臨床検査技師の方は、まずはやる気をアピールできるように準備しましょう。

教えを受けるコミュニケーションの基本を見直す

身だしなみを整える

次に、コミュニケーション力を向上させる方法を考えましょう。コミュニケーション力は、先ほど述べたように、すぐに身につくものではありません。では、どうすればよいでしょうか。

それは、すでに身についているコミュニケーション力を、面接で確実に発揮できるように準備することです。

すでに身についているコミュニケーション力ですから、難しいことではありません。しかし、日常生活では必要性を感じずに忘れていたり、実践していなかったりすることがあるかもしれません。それらを見直して、面接で実践できるようにしておきましょう。

具体的には以下の7項目です。

CHECK面接の基本7項目

1.
服装や髪型、メイクは清潔感があるものにする
2.
「よろしくお願いします」「こんにちは」「ありがとうございました」などの挨拶を忘れない
3.
お辞儀は丁寧にする
4.
相手の目を見て話す
5.
相手の話を聞くときは、うなずきや相槌で反応を示す
6.
笑顔を意識する
7.
明るく振る舞う

面接の基本7項目

これらは基本中の基本ですが、実践できていない方も多いです。面接では緊張してしまうかもしれませんが、自然にできるように練習しましょう。練習でできなければ、本番でもできません。練習の段階から本番と同じように振る舞うことが大切です。

詳しくはこちら
CRAの面接で求められる基本マナー
臨床検査技師出身CRAの転職アドバイス6
自宅でスーツなどのきちんとした服装を着用し、鏡の前で練習してみましょう。恥ずかしさを感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、自分の表情や態度、話し方など、何ができていないかが分かります。面接本番までに修正しておきましょう。

CRAに求められるコミュニケーション力CRA(臨床開発モニター)に求められるコミュニケーション力を理解する

CRAに求められるコミュニケーション力

最後に、CRA(臨床開発モニター)に求められるコミュニケーション力を、面接で少しでもアピールできるように練習します。

CRA(臨床開発モニター)は、日常業務で主に治験担当医師や治験コーディネーター(CRC)とやり取りを行います。そのため、親しみやすさよりも敬語を使って失礼のない対応ができること、丁寧さよりも短時間で簡潔に要点を伝えられる能力が重視されます。

また、「状況に応じて自分の意見をしっかりと伝えることができる力強さ」「CRA(臨床開発モニター)になりたいという執念に近い意欲」などが求められることが多いです。

日常業務の延長線上でCRA(臨床開発モニター)の面接を受けると、面接官からCRA(臨床開発モニター)として活躍できるコミュニケーション力が不足していると評価される可能性が高くなります。そのため、面接では以下のことを心がけましょう。

CHECK臨床検査技師が面接で心がけること

  • 少し早口で話す
  • 回りくどい表現は避け、結論から述べる
  • 簡潔に述べる
  • 適切な敬語をしっかりと使う
  • 専門用語を交える
  • 話し方に力強さがある
  • 声がお腹から出ており、迫力がある
  • 眼力が強い
  • 周囲の反対を押し切り、自分の主張を通す意志の強さがある
  • 難しい質問にもひるまずに対応できるタフさがある
  • 立ち居振る舞いが堂々としている
詳しくはこちら
面接で求められるコミュニケーション力
臨床検査技師出身CRAの転職アドバイス7
以上で、臨床検査技師がCRA(臨床開発モニター)に転職する際に特に注意すべき点についての説明は終了です。これらのポイントを意識して、ぜひCRA(臨床開発モニター)への転職を成功させましょう!

質問よくある質問とみんなの回答

Q
臨床検査技師でもCRA(臨床開発モニター)になれますか?
A
管理栄養士出身のCRAです。

昔、病院で栄養士として働いていた時にCRAへと転職しようと思い、色々と応募しましたが上手くいきませんでした。その際にある方に治験コーディネーター(CRC)へ転職してからCRAになる方法があると聞き、まず治験コーディネーター(CRC)として3年弱の経験を積み、その後にCRAへと転職しました。

治験コーディネーター(CRC)とCRAは仕事内容が似ており、必要な知識もそれほど変わりません。ですので、いきなりCRAへ転職するのが難しいようでしたら、まずは治験コーディネーター(CRC)へ転職して、治験業界や折衝業務のスキルを身につけてからCRAへ転職すると上手くいくと思います。

ただし、未経験からCRAへ転職する際は20代のうちが好ましいと言われていますので、ご自身の年齢と相談して今後のキャリアプランを考えてください。
Q
短大卒検査技師からCRAに転職をしたいです。
A
製薬会社で働いていますが、モニターの方は基本的には院卒でしょうか。短大・専門卒の方は工場であれば応募できるかもしれませんが、派遣の方以外では会社内で目にすることはないです。

病院と違って資格を持っていても関係ないので、大卒以上でないと相手にされない応募先が多いと思いますが、CROでしたら短大・専門卒の方も応募できる求人があると思いますので、そちらへ応募してみてはいかがでしょうか。

一般的な会社では短大・専門卒も応募できる求人となると、現場作業員的な感じのものとかブラック営業ばかりです。病院で働かない以上、医療資格は関係なく、学歴社会になるので、大卒以上じゃないと居場所がないかもしれませんね・・・。

検査技師資格を生かす道を選ばれたほうが良い気がします。
Q
理系大学院生(臨床検査技師)です。CRA(臨床開発モニター)になるには臨床経験を積んだほうが良い?臨床経験を積まないほうが良い?
A
外資製薬会社で開発職をしています。

まず回答をすると、あなたの希望次第です。

croの実態は知りませんが、製薬会社で中途の臨床検査技師のキャリアが評価されることはありません。むしろ開発職としては出だしが遅れた分不利です。croでも同じだと想像します。

国立とおっしゃるのが旧帝大レベルだと仮定して、製薬会社の開発への就職について「新卒であれば可能性はゼロではない、既卒の可能性はゼロ」「croへの就職について、新卒であれば就職の可能性は十分にあり、既卒は簡単ではない」

というところでしょうか?
Q
臨床検査技師からCRAへの転職に向けて、勉強しておいた方がいいことや、武器になる資格を教えて下さい。
A
1)最優先すべきはコミュニケーション力の向上

臨床検査技師のなかで上位10~20%に入るぐらいのコミュニケーション力が「必須」です。
日々の生活や仕事を通して向上させましょう。

2)現在の仕事に真剣に取り組む

中途採用の選考は「職歴」を評価する場です。
日々の仕事にきちんと取り組むことが選考通過率を高めます。

3)英語力はTOEIC750以上を目安に

内定者の英語力の平均はTOIEC600点代のため、アピールするのであれば最低でも700点以上が必要です。

ただし、英語力が高くてもコミュニケーション力が低かったり、仕事への取り組みが疎かだったりした場合は選考に通過しないため、英語力の優先順位は1)と2)より低いと言えます。

上記以外に準備しておくべきことは現時点ではありません。

「業界研究」や「応募書類の準備」は応募する2~3ヶ月ぐらい前から始めれば大丈夫です。
Q
新卒でCRAになるなら検査技術科学と理学部化学科のどちらが良い? CRAとして働くときに臨床検査技師の資格は役に立つ?
A
CRAとして長く働いていましたが、臨床開発の仕事をするときに臨床検査技師の資格を持っていても役に立つことは一切ないと思います。

臨床検査技師さんは色々な検査をする専門的な職業だと思いますが、CRAが検査をすることはありません。何かを勘違いされていらっしゃるのでは??

開発職に就きたいなら理系修士か薬剤師の道を進むべきです。臨床検査技師は完全に畑違いだと思います。
Q
臨床検査技師がCRAになるには新卒と中途のどちらが有利でしょうか。
A
新卒でCROのCRAに就職しました。臨床検査技師の資格を持っています。

臨床検査技師として1~2年働いてからCRAへ転職されるなら、将来的なキャリアや収入に差はないと思います。臨床検査技師として4~5年働いてからCRAへ転職されるなら、CRAとしてのスタートが遅れる分、将来的なキャリアや収入は新卒でCRAになる場合よりも不利になります。

どちらが採用されやすいかは分かりませんが、新卒で挑戦してダメなら中途で再挑戦されるのが良いと思います。新卒は大学のランク、中途は職歴が重視されるかもしれません。

私は新卒でCRAになりましたが臨床検査技師の資格が役に立つことは一切ありませんでしたので、臨床検査技師の資格は捨てる覚悟で臨んで下さい。
Q
(新卒)臨床検査技師から臨床開発モニターになるには
A
新卒で製薬会社の臨床開発モニターになるためには、大学院の卒業を求められることがほとんどですので、大学院修了を目指しましょう。

CROのの臨床開発モニターでしたら大卒でも可能です。英語力が高いと採用されやすくなりますので、英語力を高める努力をされることをお勧めいたします。

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  • 「社会人経験が少ない」「転職回数が多い」といった理由で、選考に通過できるか不安になり、応募をためらう方も多いと思います。

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