
CRA(臨床開発モニター)経験者の転職理由は、「年収をアップしたい」「キャリアップしたい」「働きやすさを重視したい」など様々です。
この記事では、CRA(臨床開発モニター)経験をお持ちの方が転職活動をする際に注意すべき点を、主な応募先である「CRO」と「製薬メーカー」の2つに分けて詳しく解説します。
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CRA(臨床開発モニター)経験者の転職理由は、「年収をアップしたい」「キャリアップしたい」「働きやすさを重視したい」など様々です。
この記事では、CRA(臨床開発モニター)経験をお持ちの方が転職活動をする際に注意すべき点を、主な応募先である「CRO」と「製薬メーカー」の2つに分けて詳しく解説します。
製薬メーカーのCRA(臨床開発モニター)へ転職する方法は主に以下の3つになります。
転籍は主に外部就労で勤務しているCRA(臨床開発モニター)にしばしば見られる転職方法です。就業先の製薬メーカーからの評判が良く、プロジェクトが終わっても引き続き働いてほしいと強い要望があった際に発生します。流れとしては最初に本人へ非公式に転籍への意思確認が行われ、本人の転籍の意思を確認した後に、製薬メーカーから外部就労元である雇用主へ転籍の打診が行われ、交渉がまとまると転籍になります。
引き抜きは主に製薬メーカーから声がかかり、その後、製薬メーカーの面接を受けて合格した後に転職する方法です。引き抜きの方法はヘッドハンターから声がかかる場合、製薬メーカーの人事担当者からメールなどで声がかかる場合、製薬メーカーに勤めている友人や知り合いから声がかかる場合の主に三つです。
ヘッドハンターからCRA(臨床開発モニター)の携帯電話へ突然、電話が入ることが多く、その後に喫茶店等で面会を重ねた後に製薬メーカーの面接を受けることになります。傾向としては主に外資系の製薬メーカーが利用することが多く、声がかかるのはリーダー以上のCRA(臨床開発モニター)に限られることが多いです。そのため、転職後は年収が大きくアップすることが特徴です。
転職サイトに登録しておき、製薬メーカーの人事担当者からスカウトのメールが送られてくるのを待つ方法です。
仕事上でつきあいのある取引先の担当者と食事や飲みに行くことを重ねているうちに、「うちで働く気はない?」と声がかかるパターンが多いようです。最初は冗談かと思っているCRA(臨床開発モニター)も多いようですが、何度も声をかけられるうちに本気で検討し始める方が多いようです。
製薬メーカーとの人脈構築に力を入れていると、声がかかる可能性が高くなるため、ある程度まではCRA(臨床開発モニター)本人の努力によって可能性を広げられる方法であると言えます。
製薬メーカーのCRA(臨床開発モニター)の求人を自力で探す方法です。転籍や引き抜きが期待できない方にとっては、唯一の方法になります。
CROで働いているCRA(臨床開発モニター)は、一度は製薬メーカーへの転職を検討したことがある人が多いようです。なぜなら、製薬メーカーへの転職はCRA(臨床開発モニター)の一般的なキャリアップの一つであり、給与アップや地位の向上が期待できるからです。
ただし、製薬メーカーへの転職にはデメリットもあるため、製薬メーカーへ転職したけれども数年後にはリストラにあってCROへ戻ることにならないように、製薬メーカーの現実もきちんと理解しておきましょう。
CROから製薬メーカーへ転職する主なメリットは以下になります。
製薬メーカーへの転職はメリットばかりではなく実はデメリットもあります。主なデメリットは以下になります。
CROのCRA(臨床開発モニター)経験者が製薬メーカーへ比較的容易に転職できた時代は、2010年ごろで終わっています。 現在は、製薬メーカーの多くは新卒採用を中心としているため、中途採用の機会は限られたままです。
現在の開発のトレンドは自社のCRA(臨床開発モニター)を最小限とし、対応できない部分はCROへ外注するというスタイルです。今後もこの流れは続くと言われており、その場合はCROの求人は増えても製薬メーカーの募集はほとんど増えないことになります。
その結果、数少ない製薬メーカーのCRA求人には、CROのCRA経験者からの応募が殺到し、競争倍率が非常に高くなっています。 現在のCROから製薬メーカーへの転職は、ごく一部の、優れた経験やスキルを持つCRAにのみチャンスがあるのが実情と言えるでしょう。
一部の製薬メーカーでは、アウトソーシングへの依存度を抑え、自社CRAの増員を進める動きも見られます。しかし、業界全体の傾向としては、依然として製薬メーカーによるCRAの中途採用は少ない状況が続いており、試験規模や戦略領域に応じて「自社CRA+CRO」の比率を調整するスタイルが主流となっている現在においても、この傾向に大きな変化は見られません。
製薬メーカーのCRA(臨床開発モニター)募集の人数は多くありません。そのため、応募が殺到することが多く、競争を勝ち抜いて内定を獲得するためには「他の応募者よりも優れている」ことが必須です。
選考は絶対評価ではなく、相対評価であるため、他の応募者を上回ることをアピールできない限り、内定を獲得すること困難であると言えます。ご自身が平均的なキャリアのCRA(臨床開発モニター)の場合、製薬メーカーへの転職活動を行う前に、平均以上のキャリアを有するCRA(臨床開発モニター)になることが先であると言えます。
では、どのような応募者が製薬メーカーからの内定を獲得しているのでしょうか。それは「オンコロジー領域のグローバル経験がある高学歴の若いリーダー」であると言えます。下記に詳しく解説をしてきます。
臨床開発は世界で同時に治験を行うグローバルスタディが活発です。このグローバルスタディに携わるためには、海外との打ち合わせや書類作成の際に英語力が必要となります。また、治験の進め方やSOPの作成方法が国内治験と異なることが多いため、特殊性を理解してプロジェクトを進める必要があります。
CROでグローバルスタディの経験があると、英語力に加えて、海外との意思疎通の困難さを乗り越えてきた交渉力や、高い専門性を備えている証明となるため、製薬メーカーへの転職に有利になる可能性が高いです。特に外資系の製薬メーカーへの転職をするためには必須の経験であると言えます。
癌領域の主要な市場である抗癌剤は、多くの開発が世界中で実施されており、肺がん治療薬、分子標的薬など新薬の開発が最も盛んな領域の一つです。今後も引き続きブロックバスター薬が生まれる可能性がある数少ない領域であると言えます。
この抗癌剤は重症な副作用の発現頻度が高く、投与できる被験者数も少ないため、オンコロジー領域の経験があるCRA(臨床開発モニター)は知識と経験が高く評価される傾向があります。そのため、オンコロジー領域の経験があると製薬メーカーへの転職に有利になる可能性があると言えます。
製薬メーカーへの転職の際も、リーダー経験があることは有利となります。ただし、注意する必要があるのは製薬メーカーへの転職の際には、リーダー経験そのものが評価されるわけではなく「若くしてリーダーとなっているということは、仕事をする能力が他の人よりも高い可能性がある」という点で評価されると理解しておいたほうが好ましいです。そのため、年齢が若いにも関わらずリーダー経験があることが必要であると言えます。
製薬メーカーで働いている人の多くは難関大学・大学院を卒業している方々です。そのため、CROでCRA(臨床開発モニター)としてどれだけ優秀であったとしても、学歴が低くては製薬メーカーへ転職できる可能性は低くなります。
特に国内資本の製薬メーカーは学歴によって出世スピードが決まっていたり、学歴派閥が存在している場合も多いです。そのため、特に一般職の中途採用では、製薬メーカーの他の社員と同様の学歴を有していることが求められる場合が多いようです。