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医療機器開発モニター(MD-CRA)とCRAの違い

医療機器開発モニター(MD-CRA)とCRAの違い

医療機器の治験をモニタリングする医療機器開発モニター(MD-CRA)とは医薬品ではなく医療機器の開発のモニタリングを行う職種です。MD-CRA(Medical Device-Clinical Research Associate)と呼ばれCRA(Clinical Research Associate/臨床開発モニター)と区別して扱われることが多いです。こちらのページでは近年増加している医療機器開発モニター(MD-CRA)の仕事内容や将来性、CRA(臨床開発モニター)との違いについて解説します。

増加する理由医療機器開発モニター(MD-CRA)が増加する背景

MDーCRAのニーズは増加しているんですね。

医療機器とは、MRI・CT・レントゲン装置・血圧計などの医療機器から、カテーテル・ステントなどの消耗品なども含みますが、人体へのリスクが高いものについては、開発過程で医薬品と同じように治験を行う必要があります。以前は、簡単な試験だけで医療機器を販売することが可能でしたが、薬機法(旧薬事法)が繰り返し改正された結果、現在は医薬品開発と同じレベルのGCPに則った製造販売承認が必要になりました。その結果、市場で販売するために必要な手続きが複雑になったため、医療機器開発の専門家である医療機器開発モニター(MD-CRA)のニーズが増加することになりました。他にも、近年は次々と最新の医療機器が開発されており、世界の市場規模は右肩上がりで伸びています。そのため、市場規模の拡大に呼応して、医療機器の治験に精通した医療機器開発モニター(MD-CRA)の必要性も拡大しています。

クエスチョンマーク医療機器開発モニター(MD-CRA)とCRAの違い

MD-CRAはコンサルタント業務も行うことが多いんですね。

医療機器開発モニター(MD-CRA)とCRA(臨床開発モニター)は両者とも治験のモニタリングに従事しますが、扱うものがCRA(臨床開発モニター)は医薬品、医療機器開発モニター(MD-CRA)は医療機器、と異なるため、仕事の内容やモニターに求められる資質が異なります。以下で詳しく解説していきます。

プロトコル作成やコンサルタント業務が増える

医療機器の開発にあたって治験を行う必要があるものは、ペースメーカーやステントなどの患者様に高いリスクを及ぼすものに限られます。そのため、治験のノウハウが医療機器メーカー・病院のどちらにも蓄積されにくく、手探りの状態で治験をスタートする場面が多くなります。その結果、医療機器開発モニター(MD-CRA)はCRA(臨床開発モニター)と比較して、医療機器メーカー・病院から、治験についての相談や助言を求められる場面が多くなり、申請方法の助言などのコンサルタント業務が増加します。また、機器の概要書の作成、品質管理、データ管理、安全情報管理、申請などのモニタリング以外の業務を担うことも多くなります。

多くの治験を経験できる

医療機器の開発の期間は医薬品と比べて短いです。医薬品の開発は臨床に入ってから5~7年前後の期間がかかることが多いですが、医療機器は臨床開発の工程が短く、頻繁にモデルチェンジがあることも影響して、開発期間は1~3年ほどと言われています。そのため、CRA(臨床開発モニター)よりも医療機器開発モニター(MD-CRA)のほうが、ひとつの治験に携わる期間が短く、同期間で多くの医療機器開発の経験が得られます。

製品化に立ち会える可能性が高い

医薬品の場合、治験の途中に副作用が発生するなどしてプロジェクトが中止になったり、申請が承認されなかったりして上市にたどり着かないことがしばしば発生します。それに対して、医療機器は副作用が少なく、プロジェクトが中止になる可能性は低いため、承認にたどり着く可能性が高くなります。その結果、治験に携わった多くの医療機器が製品化されるため、医療機器開発モニター(MD-CRA)が製品化の場面を目にできる機会が増加します。

両者に求められる資質は似ている

CRA(臨床開発モニター)と医療機器開発モニター(MD-CRA)はどちらもGCP(good clinical practice、臨床試験を適正に実施するための基準)を順守して治験を行う点は同じです。そのため、CRA(臨床開発モニター)の経験があれば医療機器開発モニター(MD-CRA)として業務をできることが多く、その逆も同じであるため、モニターに求められる資質は両者とも似ていると言えます。

医療機器の知識と英語力が必要

ただし、医療機器開発モニター(MD-CRA)は薬剤ではなく医療機器に通じている必要があります。また、海外の医療機器メーカーの製品を日本へ導入する場面が多いため、英語力を求められる場面もCRA(臨床開発モニター)と同様に多いです。

表医療機器開発モニター(MD-CRA)とCRAの比較一覧表

MD-CRAとCRAは似ている部分も多いんですね。
医療機器開発モニター(MD-CRA) CRA(臨床開発モニター)
Medical Device-Clinical Research Associateの略 何の略? Clinical Research Associateの略
医療機器会社、もしくはCRO 所属する組織 製薬会社、もしくはCRO
医療機器が販売できるように、臨床試験がきちんと行われているかを病院を巡回してチェックする。 仕事内容 新薬が販売できるように、臨床試験がきちんと行われているかを病院を巡回してチェックする。
年収は400~1000万円
平均年収はおよそ600万円前後
給料 年収は400~1200万円
平均年収はおよそ600万円前後
薬剤師が最も多く、次いでMR、臨床検査技師、臨床工学技士、看護師の順。 資格 薬剤師が最も多く、次いでMR、看護師、臨床検査技師の順。
少ない(CRAの10分の1以下) 人数 多い
小さい(医薬品のおよそ半分) 市場規模 大きい
疾患と医療機器 必要な知識 疾患と薬剤
1~3年(非臨床期間を含むと2~4年) プロジェクトの期間 5~7年(非臨床期間を含むと10~15年)
中小企業が多く、資金力がない場合が多い メーカーの規模 大企業が多く、資金力が潤沢な場合が多い
患部のみを物理的に直接治療するため、患部以外で副作用が発生する可能性は低い 作用機序 患部以外での副作用がしばしば発生する
多い 商品数 少ない
少ない 必要な症例数 多い
  • モニタリング以外の業務にも多く携われる
  • Phase3だけの場合が多い
  • ローリスクローリターン
その他の特徴
  • モニタリングを中心とした業務を行う
  • Phase 1~3が必須
  • ハイリスクハイリターン

声医療機器開発モニター(MD-CRA)従事者の声

MD-CRAとして働いている人の声を聞いてみましょう。
医療機器開発モニター(MD-CRA)は発展の途上にある仕事です。
医療機器開発モニター(MD-CRA)は法律の整備が遅れていたり、医療機器メーカーの規模が小さかったりするため、治験の進め方が分からない医療機器メーカーさんがいらっしゃいます。また、CRA(臨床開発モニター)よりも人数が少ないため、効率的な業務運営ができなかったり、治験の実施体制が整っていなかったりします。このように、医療機器開発モニター(MD-CRA)の仕事は発展の途上にあると言えるため、ビジネスそのものをこれから作り上げていく楽しさがある点が魅力です。
モニタリング以外の業務をお願いされることも多いです。
医療機器のメーカーは製薬会社と異なり、規模が中小のところが多く、治験についてのノウハウを持っていない場合があります。そのため、医療機器開発モニター(MD-CRA)はモニタリングを行うだけでなく、治験の進め方の説明や、厚生労働省から承認を得るための薬事申請の支援まで、コンサルタントとしての役割を求められることが多いです。他にも、プロトコール作成、機器概要作成、総括報告書のまとめなども医療機器メーカーから依頼をされることも多いため、医療機器開発の全体を経験できます。
様々な種類の治験を経験できるうえ、英語力の向上が期待できます。
医療機器は医薬品と異なり短期間で開発できるため、医療機器開発モニター(MD-CRA)は短い期間に様々な領域の開発を経験できます。また、海外の医療機器を日本で導入する場面が多くあるため、英語力を身に付けるチャンスが豊富にあります。将来的にはグローバル対応可能なモニターとして活躍することが可能です。
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