CRA(臨床開発モニター)の離職率と退職理由

CRA(臨床開発モニター)の離職率

CRA(臨床開発モニター)への転職を考える際に気になるのは離職率と退職理由です。特にCRA未経験者にとっては、初めての業界で不安を感じる方も多いでしょう。

「募集が多いということは離職率が高い可能性があるのではないか?」「短期間で転職することは避けたいが、CRA(臨床開発モニター)は長期間働けるのだろうか?」「実際にCRA(臨床開発モニター)として働く人たちの声も聞きたいが、周りにいないからわからない」「インターネットで調べると、CRA(臨床開発モニター)の離職率は高いと書かれているが、本当なのだろうか?」など

このような不安を解消するために、薬剤師やMR、看護師、臨床検査技師などの他の医療職と比較したCRA(臨床開発モニター)の離職率や退職理由、よくある質問などを紹介します。また、企業別に退職理由に関するクチコミも掲載しています。

退職申し出CRA(臨床開発モニター)の離職率

離職率は一番気になりますよね。実際はどうなんでしょうか?

CRA(臨床開発モニター)の離職率の全国平均は約10%前後と推測される。

CRA(臨床開発モニター)の離職率

CRA(臨床開発モニター)の離職率に関する正式な統計資料はありませんが、複数の資料から総合的に判断すると、離職率はおおよそ7~12%程度と推測されます。

近年は臨床開発業界が成熟してきたことに伴い、福利厚生や労働環境の改善が進み、離職率は低下傾向にあります。ただし、企業の合併や買収が起こると、離職率は1~2年ほど一時的に上昇する傾向が見られます。

治験コーディネーター(CRC)の離職率はこちら
CRCの離職率

CRA(臨床開発モニター)の離職率は高いのでしょうか?

CRA(臨床開発モニター)の離職率が高いと感じる方もいらっしゃるかもしれません。しかし、その背景にはさまざまな理由があります。

CHECK離職率が高くなる主な理由

  • 採用が都市部に限られる
  • 女性の割合が高い
  • CRA経験者の引き抜きが多い
  • 企業の合併や買収が多い
  • 外資系の企業が多い など

一つ目の理由は、CRA(臨床開発モニター)の採用が主に都市部でのみ行われるからです。CRA(臨床開発モニター)の採用は主に都市部に限られ、地方で募集することはほとんどありません。一般的に、都市部は地方と比較して社員の流動性が高いため、採用の9割以上が都市部で行われているCRA(臨床開発モニター)の離職率は高くなりやすいです。

CRA(臨床開発モニター)の離職率は高い? つ目の理由は、女性の割合が高いからです。CRA(臨床開発モニター)の半数以上は女性です。特に中途採用では20代が多いため、採用されて数年以内に結婚や出産などで退職する人が多くなります。

三つ目の理由は、CRA(臨床開発モニター)経験者の引き抜きが多いからです。CRA(臨床開発モニター)経験者の転職市場は売り手市場となる時期が多く、優秀なCRA(臨床開発モニター)には他の製薬会社やCROから「うちに来ませんか?」「弊社を手伝って欲しい」と誘われることが多くなります。そのため、給与アップや労働環境の改善を求めて同業他社へ転職する方が多くなります。

四つ目の理由は、企業の合併や買収が多いからです。製薬業界では再編・統合・買収が頻繁に行われています。なぜなら、製薬業界での競争に勝つためには、資金力を蓄え、規模を拡大することが重要だからです。また、海外市場への進出や新薬の開発を加速する目的もあります。他にも、グローバルCROが投資ファンドに買収されることも相次いでいます。企業の合併や買収が増えると、離職率は一時的に上昇することが多いです。

なぜなら、合併や買収によって組織や方針が変わり、新しい会社が自分に合わないと感じたり、不満やストレスを抱えたりするCRA(臨床開発モニター)が辞めてしまうことがあるからです。

五つ目の理由は、外資系の企業が多いからです。製薬業界はグローバル化が進み、外資系企業の割合が年々高くなっています。外資系企業は業績の変化に応じて、柔軟に人員を増減する傾向があります。実際にコロナ禍では複数の外資系のCROがリストラを実施しました。そのため、外資系の企業の比率が高くなるほど、離職率も高くなりやすくなります。

CRA(臨床開発モニター)の主な退職理由

次にCRA(臨床開発モニター)の主な退職理由を見てみましょう。

CRAの退職理由

※50名のCRAばんくのクチコミ・アンケート調査データをもとに作成(調査期間:2015年4月~2024年12月、有効回答数:N=50)。 ※複数回答可

退職理由の半数以上は、「良い条件の製薬会社やCROへの転職」が占めています。このデータから、CRA(臨床開発モニター)経験者が転職市場で非常に有利であることがわかります。

また、労働環境の改善が進んだ現在でも、退職理由の20%以上が「結婚、出産、配偶者の転勤」となっています。CRA(臨床開発モニター)の仕事は出張が多く、育児と仕事を両立するためには、会社や周囲のサポートが不可欠です。そのような環境が整っていない場合、「頑張ったけれども無理だった」と感じ、退職を選ばざるを得ない場合があります。

残業や出張の多さを退職理由とした人の割合はわずか6%に減少しており、労働環境が以前に比べて改善されていることが分かります。その他の理由としては、「CRA(臨床開発モニター)の業務は覚えることが多く、高度な専門性が求められるため仕事に適応できなかった」という声も聞かれました。

CRA(臨床開発モニター)の離職率についての誤解

CRA(臨床開発モニター)の離職率の誤解

CRA(臨床開発モニター)は、「出張や残業が多く、仕事が大変だから離職率が高い」と思われている方がいますが、現在では大手企業を中心に労働環境の改善が進み、出張や残業が原因で退職する人は減少しています。

CRA(臨床開発モニター)の離職率が高い主な理由は、CRA(臨床開発モニター)経験者の転職市場が売り手市場であるためです。CRA(臨床開発モニター)として優れた成果を上げていると、すぐに製薬会社やCROからスカウトの声がかかります。

また、CRA(臨床開発モニター)は転職すると給与が大きく上がることも多く、転職の容易さがCRA(臨床開発モニター)の離職率を高めていると言えるでしょう。各企業は、就業規則などを通じてCRA(臨床開発モニター)経験者の引き抜きを防ごうとしていますが、効果は上がっていないようです。

また、CRA(臨床開発モニター)の半数以上は女性です。出産後にCRA(臨床開発モニター)として復帰する方もいれば、間接部門の事務職へ異動する方もいます。事務職へ異動となった場合は、給与が大きく下がることが多いため、一時的に退職を選ぶ方もいます。出産後の退職については、男性にはあまり関係がないため、CRA(臨床開発モニター)の離職率が高いと誤解しないように注意が必要です。

離職率を知る最善の方法は、面接で担当者から直接話を聞き、会社の雰囲気なども考慮して総合的に判断することが大切です。

離職に関連する質問と回答

Q
CRAの辛いこと、大変なことはなんでしょうか。
A
CROでモニターをしていますが、試験立ち上げ時のIRBの締め切りが最も辛く感じます。

質問者さんはご存知ないかもしれませんがIRBという治験が安全に実施できるかを審査するための委員会が月に1回開催されます。治験を開始するためには多くの提出書類についてIRBの審査を受けて承認をもらう必要があるのですが、各開催に締め切り日が設定されており、間に合わないと次の審査は1ヶ月後になってしまいます。CRAとしては試験のスケジュールが予定よりも遅れることは避けなければなりませんから、IRBの締め切り日までに必要な書類を必ず揃えておく必要があります。

提出書類はプロトコルや治験薬概要書、同意説明文書など多数あり内容も複雑です、必要な書類も試験ごとに異なります。提出書類は事前に依頼者だけでなく治験責任医師やCRCなどにも大丈夫かを確認してもらうのですが、こちらの予定通りに確認してもらえないことがあります。特に治験責任医師は忙しい人が多く、確認するように催促しても音沙汰がないにもかかわらず、締め切りはどんどん迫ってくるときはかなり焦ります。

CRAの残業が最も増えるのはこの時期で、とにかく時間が足りないことが多いです。最近はグローバル試験や複数のプロトコルを1つの施設で同時に行うことも増えており忙しさに拍車がかかっています。IRBは各病院で開催されますから、4つの施設で新たに試験を行う場合はIRBの審査も4回あることになります。

業務量が多いため、会社によってはスタートアップだけをサポートする専門の部隊をもっているところもあるようです。この忙しい時期は1~3ヶ月ほど続くのですが、この時期は休日や深夜出勤が避けられないことも普通にあり、1ヶ月の残業時間が50~60時間になることも珍しくありません。

慣れればスケジュールが読め少し楽になるのですが、それでもIRBの締め切りが迫っているにも関わらず、書類の承認が追いついていないときは精神的にも体力的にも追いつめられてとても辛いです。CRAの仕事がきつくて辞めたいと感じるのは、この立ち上げが続いて人間が壊れてしまうときが最も多いと思います。
Q
CRA(臨床開発モニター)の仕事が忙しい時はいつになるのでしょうか?
A
治験実施施設の選定から、IRB(治験審査委員会)での治験実施の審議、キックオフミーティングなど、試験立ち上げ時は短期間に実施すべき事項が多いため、CRA(臨床開発モニター)は、連日出張が続いたりして忙しくなります。

またSAE(重篤な有害事象)発生時にも、医師が作成するSAE報告書作成のサポートや、報告書の医療機関での審議、治験依頼者を通じての当局への報告など、行政の通知で期限が決められている報告への対応は、時間的猶予があまりありませんので、残業してでも報告書の提出期限を守らなければなりません。

上記以外にも、治験実施計画書を遵守していない事項(逸脱)が発生した場合、逸脱の発生原因を可能な限り特定し、再発防止策を検討して実行しなければなりませんので、一時的に忙しくなります。

また、症例エントリーが一気に進むと、直接閲覧による適格性の確認などが増えます。この場合も、CRA(臨床開発モニター)は連日、出張となるでしょう。
Q
CRA(臨床開発モニター)の休日の電話対応の頻度について
A
まず休日に電話がかかってきてしまう要因として、臨床開発モニター(CRA)が休日である土曜日も医療機関は稼働しているということがあげられます。

例えば候補となる被験者が土曜日に来院していて治験にエントリーできそうだが、数年前に受けた手術歴が被験者の除外基準に抵触するかどうか判断が悩ましいというような場合、治験コーディネーター(CRC)はつながらないことも想定しつつ、担当のCRAに連絡するでしょう。

もちろん、後になってその手術歴をもつ被験者はエントリーすべきではなかったというようなトラブルを回避するためです。

あとは重篤な有害事象(SAE)対応です。短期間に規制当局や治験審査委員会(IRB)への報告が求められますので、どうしても急な対応になります。有害事象名と重篤と判断した理由などの一部の限られた情報は知り得てから直ちに依頼者に伝達する手順になっていることも多いと思いますので、休日でも連絡があることがあります。

ただしいずれも頻度はそれほど頻繁なわけではなく、会社によって緊急連絡先をリーダーに集約している場合もありますので、必要以上に気にすることはないと思います。
Q
CRA(臨床開発モニター)の悩みって何でしょうか?
A
CRA(臨床開発モニター)の悩みとしては、新薬開発プロジェクトの全体像が見えづらくなることが挙げられます。基本的にCRA(臨床開発モニター)が担当するのは個々の臨床試験で、長いものだと2~3年の長期にわたります。

そのため、日々のモニター業務に注力していると、自分の業務の全体像が見えずに、マンネリ化してしまいます。10年を超えることもある新薬開発プロジェクトの全体像を意識することが少なくなり、忙しいのにもかかわらず、自分の業務の意義を見いだせなくなるかもしれません。

そんないわゆる「木を見て森を見ず」の状態にならないためには、ときおり臨床試験開始から承認申請までの新薬開発プロジェクト全体のスケジュールを思い出してみること、開発戦略を考える立場からプロジェクトをながめてみることが大切です。
Q
CRAの仕事についていけないという理由で退職された方はいらっしゃいますでしょうか。
A
看護師からCRAへ転職しましたが、研修中に退職しました。理由は周りの人ができる人ばかりで、この仕事を続けていける自信を無くしたからです。

私は偏差値50以下です。周りは60以上の人ばかりで院卒の方もたくさんいます。早、研修中に私にはこの仕事は無理だと研修に悟りました。覚えていくスピードや日常会話が違いすぎます。無理なものは無理です。

現在は看護師に戻って楽しく仕事をしています。
Q
アサインされない場合は転職したほうが良いでしょうか。
A
プロジェクトを受注できない会社にこのまま勤められていても、どうかなと思います。アサインされず、CRAとしての経験が積めないと感じていらっしゃるのなら、転職した方が良いと思います。CRA認定は取得されているとのことですので、入社してからの1年間で、CRAの知識は習得していることやサポートとして学んだことなどを面接でしっかりアピールできれば、転職は可能だと思います。
Q
CRAとしてアサインされません
A
多くの同じ境遇の方からご相談をいただいておりますが、ご状況を考慮させていただきますと、残念ながら現状に耐えるという選択肢がベストである可能性が高いです。景気が悪いときの最も一般的な考え方でもあります。

現状に耐えれなくなった場合は、否が応でも他の選択肢を検討せざるを得なくなりますので、他の選択肢を検討するのは、それからでも遅くありません。

ちなみに、他の選択肢を選んだ場合、「CRAとしての職歴がないこと、コロナ禍で採用枠が減っていること」から、現在の職種を続けることは難しい可能性が高いです。

薬剤師薬剤師の離職率との比較

薬剤師はパートで働く人が多いので離職率が高くなります。

薬剤師とCRA(臨床開発モニター)の離職率に大きな差は見られないが、近年はCRA(臨床開発モニター)の方が離職率が低いと考えられる。

薬剤師出身CRAの離職率

薬剤師とCRA(臨床開発モニター)の離職率を比較してみましょう。

CRAばんくの調査によると、薬剤師の離職率は10~20%で推移しています。薬剤師は半数以上が女性で、出産や育児などで離職する方が多いため、薬剤師全体の離職率は高くなる傾向があります。

薬剤師の離職率は働く場所によって大きく異なります。最も離職率が高いのはドラッグストアで、高給と聞いて入社したものの、レジ打ちや品物の整理など薬剤師の専門性を活かしづらい仕事が多く、不規則な勤務もあって辞める方が多いです。また、病院で働く薬剤師も、給与が低く勤務時間が長いという条件に見合わないと感じ、定着性が良いとは言えません。

調剤薬局で働く薬剤師の離職率は13~15%前後で推移しています。その内訳は正社員の薬剤師の離職率は約9%前後、パートやアルバイト雇用の薬剤師の離職率は21%前後となっています。その中でも、多くの店舗を展開している調剤薬局の離職率は15%以上と高いです。

薬剤師の主な退職理由

次に薬剤師の主な退職理由を見てみましょう。

薬剤師の退職理由

※50名のCRAばんくのクチコミ・アンケート調査データをもとに作成(調査期間:2015年4月~2024年12月、有効回答数:N=50)。 ※複数回答可

薬剤師は結婚や出産育児のために退職する方が多く、数年後にパート雇用で復職することが多いです。そのため、結婚や出産育児が退職理由のトップになっています。正社員として長く働く薬剤師は少ないです。

また、薬剤師の転職市場は需要が高く、特にパート雇用では仕事内容や労働条件に不満を持つ方が多く、転職を繰り返す方も多いです。

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MRMRの離職率との比較

MRは女性が長く働くには厳しい職場が多いようです。。

女性の場合、MRよりもCRA(臨床開発モニター)の方が離職率が低い。

MR出身CRAの離職率

MRとCRA(臨床開発モニター)の離職率を比較してみましょう。

CRAばんくの調査によると、MRの離職率は会社によって5~25%と大きく異なります。大手の内資系企業では離職率が低い傾向にありますが、一部の外資系企業では離職率が20%を超えることもあります。

また、状況が改善されつつあるとはいえ、女性のMRが30歳を超えて働くことが依然として難しい場合もあり、女性にとって長期的な雇用に適した環境であるとは言えない職場も見られます。

MRの主な退職理由

次にMRの主な退職理由を見てみましょう。

MRの退職理由

※50名のCRAばんくのクチコミ・アンケート調査データをもとに作成(調査期間:2015年4月~2024年12月、有効回答数:N=50)。 ※複数回答可

知らない土地への転勤や家族との別居を余儀なくされることに不満を感じている方や、男女差別の風潮が根強く、女性はセクハラやパワハラに遭いやすい環境にあることに悩んでいる方もいます。そのため、女性は結婚後に退職する割合が高く、30歳以上の女性が少ない職場も多くあります。MRは男性に比べて女性の離職率が高くなっています。

また、MRは医療業界では立場が低く、下僕のように扱われていると感じる方もいます。他にも会社から売上を過度に要求されたり、100社以上もの製薬会社と競合しなければならなかったりすることから、ジレンマやプレッシャーを感じている方もいます。精神的に強くなければMRとして仕事を続けることは難しいでしょう。

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看護師看護師の離職率との比較

看護師というと離職率が高いイメージがあります。

看護師に比べて、CRA(臨床開発モニター)の方が離職率が低い。

看護師出身CRAの離職率

看護師とCRA(臨床開発モニター)の離職率を比較してみましょう。

日本看護協会によると、看護師の離職率は10~12%程度で推移しています。東京や大阪などの都市部では離職率が14~15%程度と高く、地方では7~9%と地域によって差があります。

また、病院種類別では日赤や市民病院などは離職率が低く9%程度、大学病院が12%程度なのに対し、医療法人や個人病院は15%~20%と離職率が高くなっています。患者様への看護のゆとりが持てる7:1看護比率の病院の離職率も低いようです。

看護師の主な退職理由

次に看護師の主な退職理由を見てみましょう。

看護師の退職理由

都立病院看護職員退職アンケート結果より出典 ※複数回答可

看護師が退職する主な理由について見てみましょう。

看護師の退職理由はさまざまですが、代表的なものとしては、「夜勤に慣れない」「疲労が蓄積して抜けない」「達成感が得られない」などが挙げられます。離職率は病院の種類や地域によって異なります。

病院では夜勤があり、勤務時間や勤務曜日が不規則です。残業が多い病院も少なくありません。体力的・精神的に消耗する看護師は多くいます。夜勤に慣れない看護師は訪問看護やクリニックへ転職することもあります。

達成感が得られなくなった看護師は、CRA(臨床開発モニター)として働くことを含め、新たなキャリアを求める場合もあります。一方で、給与に対する不満はあまり聞かれません。

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臨床検査技師臨床検査技師の離職率との比較

臨床検査技師の離職率のデータは少ないです。

臨床検査技師に比べて、CRA(臨床開発モニター)の方が離職率が低い。

臨床検査技師出身CRAの離職率

臨床検査技師とCRA(臨床開発モニター)の離職率を比較してみましょう。

CRAばんくの調査によると、 大学病院や国公立病院で働く正職員の離職率は3~5%と低い一方で、契約職員や民間病院、クリニック、健診センター、検査センターなどで働く臨床検査技師の離職率は10~20%と高くなっています。

大学病院や国公立病院の正職員になることは、求人数が少なく競争倍率も高いため容易ではありません。また、心エコーや腹部エコーなどのスキルを身につけるために病院を転々とする臨床検査技師もいます。

臨床検査技師の主な退職理由

臨床検査技師の退職理由は職種によって大きく異なります。ここでは、検査センター(ラボ)、民間病院やクリニック、健診センター、大学病院や国公立病院などで働く臨床検査技師の主な退職理由を見てみましょう。

臨床検査技師の退職理由

※50名のCRAばんくのクチコミ・アンケート調査データをもとに作成(調査期間:2015年4月~2024年12月、有効回答数:N=50)。 ※複数回答可

検査センター(ラボ)で働く臨床検査技師は、夜勤が多い、休日が少ない、転勤があるなどの理由で退職する方が多いです。夜勤がある検査センター(ラボ)では、育児と仕事の両立が困難だと感じ、出産をきっかけに退職する方も多くいます。また、朝から晩まで誰とも会話をしない業務内容に不満を持つ臨床検査技師もいます。

民間病院やクリニックで働く臨床検査技師は、細かい雑用ばかりで臨床検査技師としての仕事をさせてもらえないことや、仕事内容に不満を持つ方が多いです。給与や休日などの労働条件が悪いことも退職理由の一つです。

健診センターで働く臨床検査技師は、業務が単調であることや、健診バスの出発時間が早いことなどで退職する方がいます。健診バスではなく、健診センター内だけで勤務している臨床検査技師の離職率は比較的低いです。

契約職員として大学病院や国公立病院などで働く臨床検査技師は、雇用の不安定さや給与が低いこと、正職員との待遇格差などに不満を持つ方が多いです。一方で、正職員として大学病院や国公立病院などで働く臨床検査技師からは、不満の声はほとんど聞かれません。大学病院や国公立病院などは福利厚生が充実しており、出産後も同じ職場で働き続ける方の割合が高いです。

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