「なぜCRCではなくCRAか」の質問と回答のページです。質問に対しての回答投稿が可能です。マナーを守って有意義に利用しましょう。(削除申請はこちらからお願いします)
なぜCRCではなくCRAか
質問

なぜCRCではなくCRAか
看護師です。CRAの面接で「なぜCRCではなくCRAなのか」と聞かれ、「治験全体に関わることができる」と返答したころ、面接官は納得していない表情をされて、不採用になってしまいました。どのように返答すると良いのかを知りたいです。2022年1月27日
12704
AIによる要約
1)製薬会社で新薬開発業務を行いたいならCRCではなくCRA。
2)面接で「CRCではなくCRAなのか」と聞かれたら、製薬(薬を作ること)や薬への興味を説明する。
3)CRCとCRAの業務内容は似ているが、CRAの方が新薬開発への理解が求められる。
4)CRAの方が英語力を活かす機会が多く、外資系企業で働くことも可能。
みんなの回答一覧

- CRAのほうが治験全体に関わることができる? 公式
-
看護師や臨床検査技師、薬剤師をされている方がCRA(臨床開発モニター)の面接を受けると、しばしば「なぜCRC(治験コーディネーター)ではなくCRA(臨床開発モニター)か?」と聞かれます。
なぜなら、日常的に病院で患者様と接している看護師や臨床検査技師、病院薬剤師は、CRA(臨床開発モニター)よりもCRC(治験コーディネーター)のほうに適性があると言われているからです。
https://cra-bank.com/craninaruniha
(CRA(臨床開発モニター)になるには)
https://crc-bank.com/crcninaruniha
(治験コーディネーター(CRC)になるには)
そのため、看護師や臨床検査技師、病院薬剤師は面接までに、CRC(治験コーディネーター)よりCRA(臨床開発モニター)のほうが良い理由を述べられるように準備しておく必要があります。
しかし、CRC(治験コーディネーター)よりもCRA(臨床開発モニター)のほうが良い理由を述べることは簡単ではありません。
なぜなら、「CRA(臨床開発モニター)の仕事内容」が理解できているのはもちろんのこと、「製薬会社・CROと病院・SMO」「臨床開発や治験」「SMA(治験事務局担当者)やMR(医薬情報担当者)、PV(安全性情報担当者)やDM(データマネジメント)/統計解析、開発企画や研究職など、CRC(治験コーディネーター)やCRA(臨床開発モニター)以外のおおまかな仕事内容」なども理解できていないと、正確に返答できないからです。
https://cra-bank.com/shigotonaiyou
(CRA(臨床開発モニター)の仕事内容)
https://cra-bank.com/gyoukaikenkyuu
(CRA(臨床開発モニター)の業界研究)
https://crc-bank.com/shigotonaiyou
(CRC(治験コーディネーター)の仕事内容)
https://crc-bank.com/gyoukaikenkyuu
(治験コーディネーター(CRC)の業界研究)
さて、改めて「なぜCRC(治験コーディネーター)ではなくCRA(臨床開発モニター)か?」と聞かれたときにどのように返答すれば良いのでしょうか?
最もお勧めの回答は「新薬を開発したいからです」です。
「それだけで良いの?」と思われた方は、以下の点について理解が不足している可能性があります。
-------------
1)新薬を開発するとはどのような活動なのか?
2)新薬を開発するのは誰なのか?
3)治験全体とは何を指しているのか?
-------------
1)~3)について詳しく解説させていただきます。
1)新薬を開発するとはどのような活動なのか?
新薬を開発するとは、「効果が期待できる物質を医薬品にするために、どのような疾患を対象とするか、どのような病院で臨床試験を行うか、などを計画して実行すること」です。計画する人は「開発企画」などと呼ばれることが多いです。そして、実行(を管理)する人は「モニター」と呼ばれます。
つまり、CRA(臨床開発モニター)は「新薬開発の実行を管理(モニタリング)する人」≒「新薬開発を実行する人」≒「新薬を開発する人」と言えることになります。
https://cra-bank.com/cratoha
(CRA(臨床開発モニター)とは)
2)新薬を開発しているのは誰なのか?
新薬を主に開発しているのは製薬会社です。製薬会社とは、医薬品の研究開発・製造・販売を行う会社のことで、新たな薬の研究開発から販売までを手掛ける「新薬メーカー」と、新薬の特許が切れた後に同じ成分で出来た後発品を製造する「ジェネリック医薬品メーカー」に分けられます。
医師主導治験の一部など、大学病院の医師が主体となって新薬開発を行う場合もありますが、大部分の新薬開発は新薬メーカーが行っています。そして、その新薬開発の一部の業務を請け負っている会社がCROです。
https://cra-bank.com/cranochigai
(製薬メーカー(製薬企業)のCRAとCROのCRAの違い)
つまり、新薬を主に開発しているのは新薬メーカーですから、新薬を開発するためには新薬メーカーに所属する必要があります。そして、新薬メーカーから新薬開発の一部の業務を請け負っているCROに所属しCRA(臨床開発モニター)として働いている人も、「新薬を開発している」と言えるでしょう。
「研究機関や創薬ベンチャー、大学などが開発しているのでは?」と思われる方がいらっしゃるかもしれませんが、研究機関や創薬ベンチャー、大学などが主に行っているのは開発ではなく研究です。研究と開発を混同しないようにしましょう。
https://cra-bank.com/cranoqa#b12
(研究と開発の違いがよく分からない。教えて。)
※GCP(医薬品の臨床試験に関する実施基)には、製薬企業が治験実施計画書(プロトコール)を作成し、治験のモニタリングや監査を実施する義務があると書かれています。
3)治験全体とは何を指しているのか?
治験とは厚生労働省から新薬として承認してもらうために行われる、健康な人や患者に対し薬の安全性や有効性を確認する臨床試験のことを言います。しかし、治験全体の範囲は以下のようにいくつも考えられます。
https://cra-bank.com/chikentoha
(臨床開発/治験とは)
https://cra-bank.com/keijiban?gu=146
(治験と臨床開発の違いは何ですか)
治験全体(パターン1)・・プロトコールの作成~統計解析~PMDAに治験終了届書を提出まで
治験全体(パターン2)・・IRB開催~最終観察または追跡調査等の終了まで(病院で行われる広義の治験)
治験全体(パターン3)・・病院で行う勉強会~症例数が契約数に達するまで(病院で行われる狭義の治験)
パターン1のプロトコールの作成や統計解析などにはCRA(臨床開発モニター)は携わりません。
パターン2のIRB開催はSMAを兼ねているCRC(治験コーディネーター)や、CRCリーダーも関わることがあります。また、最終観察や追跡調査などはCRA(臨床開発モニター)以外が行うことが一般的です。
パターン3はCRC(治験コーディネーター)も関わります。CRA(臨床開発モニター)は被験者対応に関われないため、CRC(治験コーディネーター)よりも治験全体に関われないとも言えます。
つまり、「CRC(治験コーディネーター)と違ってCRA(臨床開発モニター)は治験全体に関わることができる」という発言は、面接官から「正確ではない発言」「製薬業界への理解不足」などと思われてしまう可能性のある発言であると言えます。
まとめますと、「なぜCRC(治験コーディネーター)ではなくCRA(臨床開発モニター)なのか」と聞かれたときは「新薬開発を行っている製薬会社から新薬開発業務を受託しているCROに所属して、新薬開発の実行を管理すること(モニタリング)はCRC(治験コーディネーター)にはできないからです。」を短くした「新薬を開発したいからです」と述べれば良いことになります。
他の回答として
-------------
・製薬業界の一員として新薬の開発に携わりたいから
・新薬を開発している製薬会社をサポートしたいから
・モニタリングのほうに興味があるから
・新薬の開発により携わりたいから
-------------
などとも述べても良いでしょう。
また、
-------------
・英語力を活かして新薬を開発したいから(応募先が外資系の場合に特に有効)
・将来は臨床開発のプロジェクトを主導したいから
・薬の知識や前職の経験をより生かせる(薬剤師など)
・医師に対する交渉力を活かせる(MRやMSなど)
-------------
などを付け加えることもできます。
https://cra-bank.com/cranomensetsuhentou#b24
(CRCではなく、なぜCRA(臨床開発モニター)なのですか?)
CRC(治験コーディネーター)にできなくてCRA(臨床開発モニター)にできることは新薬開発の実行を管理する(モニタリング)以外に、「外資系で働くこと」「被験者と接しないこと」などもございます。
病院やSMOは外資系の参入が規制されているため、外資系の病院やSMOに所属してCRC(治験コーディネーター)として働ける機会はほとんどありません。しかし、製薬会社やCROの約半数は外資系ですから、製薬会社やCROに所属するCRA(臨床開発モニター)は外資系で働くことができます。それは、「英会話を使って仕事をする機会があること」を意味します。
https://cra-bank.com/croranking
(CRO企業・業界ランキング)
https://cra-bank.com/seiyakuranking
(製薬会社ランキング)
ですから、CRC(治験コーディネーター)ではなくCRA(臨床開発モニター)のほうが良い理由として、帰国子女などの英会話が得意な方で外資系へ応募されている場合は、「英会話力を活かせる」とも述べることも可能です。
https://cra-bank.com/cranoqa#b11
(英語を使用する場面はありますか?)
CRA(臨床開発モニター)は被験者と接することができません。それは、CRA(臨床開発モニター)が接する外部の全ての人が、基本的には会社や病院などの何らかの組織に属しているときに接することを意味します。つまり、CRA(臨床開発モニター)には個人営業ではなく法人営業に求められる能力が必要になると言えます。
法人営業と個人営業の違いは色々ありますが、法人営業は「複数の決裁権者に対し、具体的に商品・サービスのメリットを示すこと」、個人営業は「目の前の一人の信頼を勝ち取ること」が重要であるため、法人営業のほうが相手の立場や状況を理解したうえで、論理的にメリットを伝えるプレゼン力が求められると言えます。
ですから、組織に対する交渉経験が豊富な方は、CRC(治験コーディネーター)でなくCRA(臨床開発モニター)のほうが良い理由として「交渉力を活かせるから」とも述べることができます。
https://cra-bank.com/cratomrnochigai
(CRA(臨床開発モニター)とMR(医薬情報担当者)の違い)
色々と説明してきましたが、「なぜCRC(治験コーディネーター)ではなくCRA(臨床開発モニター)なのか」の質問に返答することが難しい最大の理由は、CRC(治験コーディネーター)とCRA(臨床開発モニター)の業務内容に大きな違いがないからです。全く同じではありませんが、重なっている業務が多く、仕事内容がとても似ています。
https://cra-bank.com/cratocrcnochigai
(CRA(臨床開発モニター)とCRC(治験コーディネーター)の違い)
CRC(治験コーディネーター)とCRA(臨床開発モニター)の仕事内容が似ているため、「CRA(臨床開発モニター)の仕事内容はCRC(治験コーディネーター)と違う」と説明すると、面接官から「CRC(治験コーディネーター)でも似たようなことができるよね」と言われて、ピンチに陥りやすくなります。
ですから、CRC(治験コーディネーター)よりもCRA(臨床開発モニター)のほうが良い理由を述べるときは、「CRC(治験コーディネーター)とは仕事内容が違う」と述べることは避け、「CRC(治験コーディネーター)でも良いが、CRA(臨床開発モニター)のほうがより開発に携われる」のように、「より~できる」と述べると、スムーズな返答をしやすくなることを覚えておきましょう。
<面接を想定した返答一例>
Q:新薬を開発するのはCRC(治験コーディネーター)でもできるのでは?
A:新薬を開発する組織に属して新薬を開発することはできません。そのため、CRC(治験コーディネーター)よりもCRA(臨床開発モニター)のほうが、より新薬を開発していると考えます。
A:GCPには製薬側がモニタリングや監査を行うと書かれており、病院側に所属するCRC(治験コーディネーター)ではモニタリング業務が行えません。
Q:治験は病院で行われている。治験コーディネーター(CRC)でも良いのでは?
A:私が治験が行われている場所よりも、新薬を開発することに興味があります。
Q:患者様と接した経験を活かせるのはCRC(治験コーディネーター)では?
A:私がやりたいことは新薬の開発です。
Q:新薬を開発したいなら、CRA(臨床開発モニター)ではなくPV(安全性情報担当)やDM(データマネジメント)、品質管理(QC)や薬事などでも良いのでは?
A:看護師の経験(コミュニケーション力、病院の理解など)を最も活かせるのはCRA(臨床開発モニター)だと考えます。
<役に立つの質問>
https://cra-bank.com/keijiban?gu=152
CRCとCRAのどちらを選べば良いでしょうか?
https://cra-bank.com/keijiban?gu=22
製薬会社とCROのCRA(臨床開発モニター)は何が違うのでしょうか。
https://cra-bank.com/keijiban?gu=119
製薬会社の開発職とCROの開発職ってどういう違いがあるのでしょうか??
https://cra-bank.com/keijiban?gu=58
製薬メーカーのCRAへ転職する際に気をつけることやリスクは何がありますでしょうか。
2022年2月4日
- CRCとCRAの違いを別の切り口から 公式
-
治験コーディネーター(CRC)は病院と患者様のスペシャリストです。
CRA(臨床開発モニター)は製薬と薬のスペシャリストです。製薬とは医薬品の研究開発・製造・販売のことを指します。
つまり、病院や患者様に興味がある→治験コーディネーター(CRC)、製薬や薬に興味がある→CRA(臨床開発モニター)となります。
「なぜCRCではなくCRAか」を説明するためには、「病院や患者様よりも製薬や薬に興味がある」と伝えれば良いことになります。
「なぜ製薬業界で働きたいのか」「なぜ薬に興味があるのか」「なぜ病院ではダメなのか」「患者様と接することの優先順位が低い理由はなにか」
それぞれの質問に対して返答できるまで考えたり調べたりしてみましょう。看護師さんは病院や患者様については詳しくても、製薬にはあまり詳しくない方が多いですから製薬業界について知ることは重要だと思います。また、同様に薬への強い興味を説明できるようにもなりたいです。
https://cra-bank.com/keijiban?gu=147
(製薬業界について知るには)
2022年9月2日
- 治験全体に詳しくなることができる ベターアンサー
-
治験全体に関わることができる
でなく
治験全体に詳しくなることができる
ならOKよ
2024年4月11日
役に立った(2)
- CRAが新薬開発を行い、CRCはサポートします ベターアンサー
-
新薬開発は製薬会社に所属するCRAが中心になって行われています。CRCは製薬会社ではなく病院やSMOに所属し、製薬会社が行う新薬開発をサポートしています。
新薬開発を行いたいならCRA、新薬開発を病院や被験者側からサポートしたいならCRCで良いのではないでしょうか。
2023年1月18日
役に立った(2)
- 薬を開発したいという思いが強いから
-
MRから外資系CROへ転職しました。
私はMRになる前から、製薬メーカーで研究開発に携わりたいと思っていたので、製薬メーカー側で仕事をしたいと考えてCRAを選びました。CRCは選択肢に入っていませんでした。
CRCとどちらにすれば悩む方や、CRCではなくCRAなのかを説明できない方は、薬を開発したいという思いが少ないのだと思います。薬を開発したいという思いが強い方は、CRAと比べてCRCを選ばないことが多いと思います。
おそらくですが、製薬メーカーで薬の研究開発をしたいと思いが少ない方、そもそも製薬メーカーや薬の研究開発についてあまり知らない方、英語を活かしたいとか在宅勤務を利用したいとかの理由でCRAになりたいと思っている方、などが悩まれているのだと思います。
治験全体に関わることができるについては、どこを基準にして考えるかでしょう。CRA以外の開発職であったりMRと比べるなら、CRAは治験全体に関わることができると言えると思いますが、CRCと比べるなら、CRAが携わるのは試験の立ちあげやモニタリングに限定されますから、CRCのほうが治験全体に関わっているとも言えると思います。
2023年12月8日
役に立った(1)
- 看護師さんがCRCではなくCRAであることを説明するためには
-
私も看護師からの転職で同じような経験をしましたので、質問者様の???という気持ちはよく分かりますよ。
CRCではなくCRAであることをスムーズに説明するためには、医療現場で得た経験を製薬企業側の視点で活用したいという思いが必要です。CRCとCRAの違いを理解した上で、「より多くの患者さんの治療選択肢を増やすために、製薬企業側で治験の品質向上に貢献したい」と述べると良いと思います。
また、より広い視点で医療に貢献できる点を具体的に説明しても良いと思います。CRCよりもCRAの方が多くの施設を担当することになるため、「複数の施設をマネジメントすることで治験全体の品質向上に貢献できると考えた」などと説明すれば、質問者様が指している治験全体とは何であるかが明確になり、面接官から怪訝な顔をされにくくなると思います。
2025年1月17日
役に立った(0)
- 治験全体に関わることができるのはCRCでは?
-
CRA経験10年ほどです。
治験全体が何を指しているか次第でしょうか。
CRAは患者様と接することはありませんので、薬の効果を実感する場面は少ないです。患者様と接しないCRAの業務を「治験全体に関わることができる」と述べてよいかは、意見の分かれるところだと思います。
IRB対応業務はCRCより関わる量が多いです。しかし、最近はIRB対応をCRAではなく専門の部署が担当する会社も増えています。
CRAは製薬会社で行われる開発業務については詳しいですが、病院で行われる治験業務についてはCRCに劣ります。逆にCRCは病院で行われる治験業務については詳しいですが、製薬会社で行われている開発業務について疎い人が多いです。
病院で行われる臨床試験を治験と定義するのであれば、治験全体に関われるのは名前に「治験」とあるCRCのほうかもしれません。CRAは治験モニターと呼ばれることもありますが、臨床開発モニターと呼ぶのが一般的になっています。そのことからも、CRAは治験全体というより開発全体に関わる職種だと説明したほうがしっくりきます。
結局はCRAもCRCも治験全体に関わっていると言えますし、関わっていないとも言えますので、質問者様が回答された「CRAは(CRCと違って)治験全体に関われる」という発言は、面接官に浅い理解と思われても仕方がないと思います。
「CRAのほうが開発業務に関わることができるから」と述べたら、面接官も納得いただけたかもしれません。
2023年6月11日
役に立った(0)
- CRAが携わるのはモニタリングと試験立ち上げなどに限られる
-
現役CRAです。
治験全体に携われるのはCRAではなく、PI(治験責任医師)やCRAかCRCのリーダークラス以上では? 製薬会社や病院のプロジェクトマネージャー、スタディマネージャーなども全体に携わっている印象。
いちCRAをしていて、治験全体に携わっている感覚はあまりない。逆に一部分しか携われない印象で、全体が全然見えないのでモチベが湧きにくい。
2022年9月5日
役に立った(0)
- なぜCRCではなくCRAなのか AI
-
この質問はCRA面接でよく聞かれる重要な質問の一つです。より効果的な回答について説明させていただきます。
「治験全体に関わることができる」という回答は、間違いではありませんが、抽象的で具体性に欠けるため、面接官に響きにくい可能性があります。面接官はこの質問を通して、応募者がCRAの業務内容を深く理解しているか、CRCとの違いを明確に認識しているか、そして何よりCRAを志望する明確な動機を持っているかを確認しようとしています。
効果的な回答のポイント
効果的な回答をするためには、以下の点を意識しましょう。
◆ CRCとCRAの役割の違いを明確にする: CRCは治験実施施設(病院など)で治験が円滑に進むようにサポートする役割を担い、CRAは製薬会社(またはCRO)の立場で治験が適切に行われているかをモニタリングする役割を担います。この違いを明確に説明することが重要です。
◆ CRAの業務内容を具体的に説明する: CRAの業務は、治験の計画段階から終了まで、多岐に渡ります。具体的には、治験実施計画書の作成補助、医療機関の選定、契約手続き、モニタリング(訪問)、データ収集・確認、治験終了手続きなどです。これらの業務内容を具体的に説明することで、CRAの業務を深く理解していることをアピールできます。
◆ 看護師経験を活かせる点を強調する: 看護師としての経験がCRAの業務にどのように活かせるのかを具体的に説明することで、説得力が増します。例えば、患者さんとのコミュニケーション能力、医療現場の知識、倫理観、責任感などはCRAに求められる重要な資質です。
◆ CRAを志望する明確な動機を伝える: なぜCRCではなくCRAを志望するのか、明確な動機を伝えることが最も重要です。単に「治験全体に関わりたい」というだけでなく、CRAのどのような点に魅力を感じているのか、どのようなCRAになりたいのか、具体的な目標やキャリアプランなどを伝えることで、熱意を伝えることができます。
回答例
上記のポイントを踏まえた回答例をいくつかご紹介します。
例1:モニタリング業務に魅力を感じている場合
私は看護師として2年間、患者様のケアに携わってきましたが、治験という分野に興味を持つようになりました。CRCの方々とも連携する中で、CRAのモニタリング業務が治験の質を担保する上で非常に重要な役割を担っていることを認識しました。特に、GCP(医薬品の臨床試験の実施に関する基準)に基づいて治験が適切に行われているかを確認し、データの信頼性を確保する業務に魅力を感じています。看護師として培ってきた倫理観や責任感を活かし、日本の医療の発展に貢献できるCRAとして成長したいと考えています。
例2:グローバル試験に携わりたい場合
看護師として働く中で、より広い視野で医療に貢献したいと考えるようになりました。CRAはグローバル試験に携わる機会も多く、世界中の医療に貢献できる可能性に魅力を感じています。また、治験の計画段階から終了まで一貫して関わることで、新薬開発の流れ全体を深く理解し、自身のスキルアップにも繋げたいと考えています。看護師として培ってきたコミュニケーション能力や情報収集能力を活かし、グローバルな舞台で活躍できるCRAを目指しています。
例3:データ管理・分析に興味がある場合
看護師として、患者様のデータを管理する中で、データ分析の重要性を認識しました。CRAは治験データの収集・確認を行うだけでなく、データの傾向を分析し、治験の進捗管理にも貢献します。データに基づいた客観的な視点で治験の成功に貢献できる点に魅力を感じています。看護師として培ってきた正確性や注意力を活かし、質の高いデータ管理を行い、新薬開発に貢献できるCRAとして成長したいと考えています。
看護師経験を活かす具体的な例
看護師経験はCRAとして働く上で大きな強みとなります。面接では、以下のような点を具体的に説明することで、看護師経験がCRA業務にどのように活かせるのかをアピールしましょう。
◆ 患者さんとのコミュニケーション能力: 患者さんの状況を的確に把握し、適切な情報提供を行う能力は、治験参加者への対応や医療機関との連携に役立ちます。
◆ 医療現場の知識: 医療用語や医療機器、疾患に関する知識は、治験実施計画書や症例報告書の内容を理解する上で役立ちます。
◆ 倫理観と責任感: 患者さんの安全を第一に考える倫理観や、正確に業務を遂行する責任感は、治験の質を担保する上で重要な資質です。
◆ 情報収集能力: 患者さんの情報や検査データなどを収集する能力は、治験データの収集・確認に役立ちます。
◆ 多職種との連携経験: 医師、薬剤師、他の看護師など、多職種と連携してきた経験は、治験関係者との連携に役立ちます。
まとめ
「なぜCRCではなくCRAなのか」という質問に対しては、CRCとCRAの役割の違いを明確にした上で、CRAの業務内容を具体的に説明し、看護師経験を活かせる点を強調し、CRAを志望する明確な動機を伝えることが重要です。
項目 詳細 具体例 補足 質問の意図 面接官は、この質問を通して、以下の点を確認しようとしています。 ◆ CRAとCRCの業務内容の違いを正しく理解しているか
◆ CRAを志望する明確な動機を持っているか
◆ 自身の経験やスキルをCRAの業務にどのように活かせると考えているか
◆ キャリアプランを明確に描いているか表面的な回答ではなく、自身の経験や考えに基づいた具体的な回答が求められます。 不適切な回答例 以下のような回答は、面接官に良い印象を与えません。 ◆ 「CRCよりもCRAの方が給料が高いから」
◆ 「CRCは地味な仕事だから」
◆ 「治験全体に関われるから」 (今回のケース)
◆ 「なんとなくCRAの方がかっこいいから」動機が不純であったり、仕事内容を理解していないと判断されます。 適切な回答例 以下のポイントを踏まえた回答をすることで、面接官に好印象を与えることができます。 ◆ CRCの業務内容を理解した上で、CRAの業務に魅力を感じている点を具体的に述べる。
◆ 自身の経験やスキルをCRAの業務にどのように活かせるかを説明する。
◆ CRAとしてどのようなキャリアを築きたいのかを語る。自身の言葉で具体的に説明することが重要です。 具体的な回答例 看護師の経験を活かした回答例をいくつかご紹介します。 ◆ 「看護師として患者様と接する中で、新薬開発の重要性を強く感じるようになりました。CRCとして治験に携わる中で、治験の計画立案やモニタリングなど、より上流の業務に携わり、治験全体を俯瞰する立場で貢献したいと考えるようになりました。特に、治験の品質管理やデータ収集の正確性担保といった、看護師としての経験を活かせる部分に魅力を感じています。」
◆ 「CRCとして治験に携わる中で、プロトコル遵守の重要性を学びました。CRAとして、複数の医療機関を訪問し、プロトコルが適切に実施されているかをモニタリングすることで、治験全体の質向上に貢献したいと考えています。また、看護師として培ってきたコミュニケーション能力を活かし、医療機関との良好な関係構築に貢献できると考えています。」
◆ 「看護師として、患者様の安全管理を第一に考えてきました。CRAとして、治験のモニタリングを通して、治験参加者の安全性を確保し、質の高いデータ収集に貢献したいと考えています。また、将来的にはグローバル試験に携わり、世界中の患者様に貢献できるCRAを目指したいと考えています。」これらの回答例を参考に、ご自身の経験や考えに合わせてアレンジしてみてください。 CRCとCRAの違い 回答を考える上で、CRCとCRAの違いを正しく理解しておくことが重要です。 ◆ CRC(治験コーディネーター): 治験実施施設(病院など)に所属し、治験が円滑に進むように様々な業務を行います。(例:治験参加者のケア、データ収集、医師のサポートなど)
◆ CRA(臨床開発モニター): CROや製薬会社に所属し、治験がGCP(医薬品の臨床試験の実施基準に関する省令)に基づいて適切に行われているかをモニタリングします。(例:医療機関の訪問、データ確認、進捗管理など)CRCは「実施施設側」、CRAは「依頼者側」の立場で治験に関わります。 面接対策 面接では、以下の点にも注意しましょう。 ◆ CRAの仕事内容を深く理解する。
◆ 自身の強みや経験をCRAの業務にどのように活かせるかを具体的に説明できるように準備する。
◆ CRAとしてどのようなキャリアを築きたいのかを明確にしておく。
◆ 面接官の質問の意図を正確に理解し、適切な回答を心がける。事前の準備をしっかりと行うことで、自信を持って面接に臨むことができます。
※CRA転職に特化したAIアシスタントを利用したい方はこちらから