臨床検査技師がCRAになるには新卒と中途のどちらが...

CRAを目指すのであれば、新卒でCRAとして就職活動をする方が、将来的なキャリアや採用されやすさの点で有利である可能性が高いと言えます。

以下に、新卒でCRAになる場合と臨床経験後に転職する場合のメリット・デメリット、収入面、採用されやすさ、実際に臨床検査技師からCRAになった方の例などを詳しく説明します。

新卒でCRAになる場合のメリット・デメリット

メリット:

◆ キャリアの早期スタート: CRAとしてのキャリアを早くスタートできるため、経験を積むスピードが速く、将来的なキャリアアップの可能性も高まります。
◆ 若手育成の枠: CRO（医薬品開発業務受託機関）は、将来を見据えて若手の人材を積極的に採用・育成する傾向があります。新卒であれば、未経験でもポテンシャルを評価され、採用される可能性があります。
◆ 研修制度の充実: 新卒向けの研修制度が充実しているCROが多く、CRAとして必要な知識やスキルを体系的に学ぶことができます。
◆ 柔軟なキャリアパス: 新卒でCRAとして入社すれば、その後、CRAとしてキャリアを積むだけでなく、プロジェクトマネージャー、データマネジメント、安全性情報担当など、CRO内での様々なキャリアパスを選択することができます。

デメリット:

◆ 臨床経験がない: 臨床現場の経験がないため、医療機関とのコミュニケーションや治験参加者への対応などで、最初は戸惑うことがあるかもしれません。

臨床経験後にCRAに転職する場合のメリット・デメリット

メリット:

◆ 臨床経験の活用: 臨床現場での経験は、医療機関とのコミュニケーションや治験参加者への対応、治験データの解釈などで役立ちます。

デメリット:

◆ 年齢的なハンデ: 中途採用の場合、年齢が上がるにつれて未経験での採用は難しくなる傾向があります。CROは若手育成に力を入れているため、ある程度の年齢を超えてからの未経験採用は、新卒と比較して不利になる可能性があります。
◆ 研修機会の減少: 中途採用の場合、新卒のような手厚い研修を受けられない場合があります。即戦力として期待されるため、入社後すぐに業務に携わることになります。
◆ キャリアチェンジの難しさ: 一度臨床検査技師として就職してしまうと、CRAへのキャリアチェンジが難しくなる可能性があります。

収入面

新卒でCRAになった場合、最初の数年間は臨床経験後に転職した場合と比べて収入が低い可能性があります。しかし、CRAとして経験を積むにつれて、収入は増加していきます。長期的な視点で見れば、新卒でCRAになった方が、生涯年収が高くなる可能性もあります。

臨床検査技師の給与については、経験年数や勤務先によって大きく異なりますが、新卒の場合、年収300万円前後からスタートすることが多いようです。その後、経験を積むにつれて年収は上がっていきますが、大幅な昇給は期待しにくいかもしれません。一方、CRAの給与は、経験や役職、所属する企業によって大きく異なりますが、経験を積むことで年収1000万円以上を目指すことも可能です。

採用されやすさ

新卒でCRAを目指す方が、未経験でもポテンシャルを評価されるため、採用されやすい傾向にあります。中途採用の場合、即戦力となる経験者が優遇されるため、未経験での採用は難しくなります。

実際に臨床検査技師からCRAになった方の例

実際に臨床検査技師の専攻を卒業後、CRAとして勤務している方はいます。新卒でCROに入社し、研修を経てCRAとして活躍している方や、数年間の臨床経験を経てからCROに転職し、CRAとして活躍している方など、様々なケースがあります。

新卒で入社した方は、臨床経験がない分、入社後の研修やOJTでしっかりと知識やスキルを身につけています。また、臨床経験後に転職した方は、医療現場の経験を活かし、医療機関との連携などで強みを発揮しています。

まとめ

CRAを目指すのであれば、新卒でCRAとして就職活動をする方が、将来的なキャリアや採用されやすさの点で有利である可能性が高いと言えます。臨床検査技師の資格はCRA選考において有利に働きますが、資格取得に加えて、GCPの学習、英語力・コミュニケーション能力の向上、CRAへの熱意のアピールなど、総合的な対策を行うことが重要です。

もし、臨床経験を積むことを検討する場合は、CRAへのキャリアチェンジが難しくなる可能性があることを理解しておきましょう。