システムエンジニアからCRA（臨床開発モニター）へ...

システムエンジニアからCRAへの転職は、決して不可能ではありませんが、容易ではありません。

CRAは医療・医薬の専門知識を必要とする職種であり、未経験者向けの求人は限られています。しかし、適切な準備とアピールを行うことで、可能性は開けます。

CRAに求められる資質とシステムエンジニアの強み

CRAに求められる主な資質は以下の通りです。

◆ 医学・薬学の知識: 疾患、薬理作用、治験薬に関する知識など。
◆ GCP（医薬品の臨床試験の実施に関する基準）の知識: 治験のルールに関する知識。
◆ コミュニケーション能力: 医療機関関係者、製薬会社担当者などとの円滑なコミュニケーション能力。
◆ 論理的思考力: 治験データの評価、問題点の分析など。
◆ 正確性・責任感: 治験データの正確な収集・管理。
◆ 英語力: グローバル試験に関わる場合。

システムエンジニアの方は、以下の点でCRAに求められる資質と共通する部分があります。

◆ 論理的思考力: システム設計、プログラミングなどで培われた論理的思考力は、治験データの評価や問題点分析に役立ちます。
◆ 正確性・責任感: システム開発における品質管理、テストなどで培われた正確性・責任感は、治験データの正確な収集・管理に活かせます。
◆ 情報収集力・分析力: システム開発に必要な情報収集力、分析力は、治験関連情報の収集・分析に役立ちます。

システムエンジニアがCRA転職で不利な点

一方で、以下のような点が不利となる可能性があります。

◆ 医学・薬学の知識不足: 看護師、薬剤師などの医療系資格保有者と比較して、医学・薬学の知識が不足している点は否めません。
◆ 臨床経験の不足: 医療現場での経験がないため、治験がどのように行われているのかを理解しにくい可能性があります。
◆ 未経験者向けの求人数の少なさ: CRAの求人全体で見ると、未経験者向けの求人数は多くありません。

システムエンジニアがCRA転職を成功させるためのポイント

システムエンジニアからCRA転職を成功させるためには、以下の点を意識することが重要です。

◆ 医学・薬学、GCPの学習: 書籍、オンラインコース、セミナーなどを利用して、医学・薬学、GCPの基礎知識を習得しましょう。
◆ 治験関連情報の収集: 治験に関する書籍、論文、Webサイトなどを通して、治験の流れやCRAの業務内容を理解しましょう。
◆ 転職理由の明確化: なぜシステムエンジニアからCRAになりたいのか、システムエンジニアの経験をどのようにCRAで活かせるのか、明確な転職理由を説明できるように準備しましょう。
◆ 学習意欲のアピール: 医学・薬学、GCPなどの知識不足を自覚している場合は、入社後も積極的に学習していく意欲を伝えましょう。
◆ 関連職種への転職を検討: いきなりCRAを目指すのではなく、CRC（治験コーディネーター）やデータマネジメントなど、関連職種への転職を検討するのも一つの方法です。これらの職種で経験を積むことで、CRAへのステップアップがしやすくなります。
◆ 派遣CRAという選択肢: 派遣CRAとして経験を積むことで、CRAとしての実務経験を得ることができます。
◆ 製薬会社・CROの求める人物像を研究: 各企業がどのような人材を求めているのかを事前にしっかりと研究し、自身のスキルや経験が合致する企業を選ぶことが重要です。
◆ 《CRAばんく》の活用: 《CRAばんく》は、未経験者向けの求人情報や転職活動のアドバイスを提供してくれる場合があります。

まとめ

システムエンジニアからCRAへの転職は決して簡単ではありませんが、適切な準備とアピールを行うことで、可能性はあります。医学・薬学、GCPの学習、関連職種への転職検討、《CRAばんく》の活用などを視野に入れ、積極的に行動することで、CRAへの道が開けるかもしれません。

まずは情報収集から始め、ご自身の状況に合わせて最適なキャリアプランを検討することをお勧めします。